先日、「ナブッコ」の本番で、希有な体験をしました。ちょっと日記として書くには内容が僕にとってヘビーなので、エッセイとして書くことにしました。
今は「ブロウチェク氏の旅」の稽古が終盤にさしかかっていて、そのハードな稽古の中で「ナブッコ」など、やはりハードな演目の本番が入ってくるので、かなり体力的には大変な時期です。
幼稚園の父母会 〜健康生成論〜
健登が通っているヴァルドルフ幼稚園の父母会に行って来ました。僕が行くのは初めてのことで、ちょうど稽古がなかったので行けることになったのですが、今回はドレスデンのアントロポゾフィー医師のDr.ゼーフリートがお話をしてくれる会で、とても興味があり行けてよかったです。
健登は以前にこの医師に教えてもらった薬で、夜中の無呼吸状態が劇的に改善したことがありました。今回の様なお話の会が半年か一年前にあって、その時に登紀子が、「うちの子が扁桃腺が大きいようで、睡眠中に無呼吸状態になることが多く、手術を勧められている」と話して助言を求めただけなのですが、すぐにある薬を教えてくれて、それをあげたその夜からイビキがぴたりと止まったのです。当時僕らは、ろくに話もしていないのにこれはどういうことかと非常に驚きました。
Richard Strauss Intermezzo
インテルメッツォ ロベルト役
「Haettest du lieber ordentliche Erkundigungen eingezogen…あれれ、まただ」と、
もう自分の本番が終わって3日経っているのに、気が付くとインテルメッツォのクリスティーネとの喧嘩の場面をまた口ずさんでいます。「こんな犬も食わない夫婦喧嘩をテーマにしちゃって」と思うこともあったんだけど、気が付くとその喧嘩を一番楽しんだのは、この僕なのでした。
Il conte Almaviva
Johann Maria Rotman Die Sechste Stunde
第六の時 旅行者役
今日は、これからいよいよ「第六の時」のプレミエです。
掲示板にも書きましたが、このオペラの稽古は僕にとってかなりつらい日々でした。プロダクション全体が進んでいる方向が、どうしても僕には受け入れがたいものだからです。
舞台の上で役を演じるという行為は、自分自身の肉体を媒体としてメッセージを発信することですから、僕自身が納得していないメッセージを発することは出来ません。・・・厳密にいうと出来ないことはないのですが、苦痛や困難を伴いますし、自発的な表現は到底出来なくなります。
Stamm(シュタム)教授の退官コンサート
少し前のことになりますが、去る6月に、僕がベルリン芸術大学でお世話になったシュタム教授の退官記念コンサートがありました。僕も卒業生としてはせ参じ、一曲歌ってきましたよ。
“Arabella” Mandryka エッセイその2
テレビでパリのシャトレ座での、R.シュトラウス作曲のオペラ「アラベッラ」公演が放映されました。僕はたまたま休暇でベルリン郊外の農村におり、自分のホームページもメールも見られない環境だったのですが、掲示板にTom der Reimerさんが情報を書き込んで下さっていました。Tom der Reimerさん、ありがとうございました。
お疲れさま、ダヌータ
昨日、アルテンブルクで「ランメルモールのルチア」の最終公演がありました。最初の予定では、「ランメルモールのルチア」は来シーズンにも持ち越されて公演を続けるはずだったのですが、資金の問題で急遽今シーズンもう一度追加公演を行って、それでおしまいと言うことになりました。結構沢山エキストラの合唱が参加していますので、そのコストだと思います。
新国立劇場での対立
新国立劇場の話題については、日記での呼びかけに答えて下さってありがとうございました。僕はあまりこのサイトで政治的発言(オペラ界のことについてね)をしないつもりなのですが、この事は話題にもなっているし、僕にとっても大事なことなので、ちょっとエッセイという形で書いてみます。
ゲラの近郊キュードルフ
うちのオーケストラのチェリストで、マティアス・フォン・ヒンツェンシュテルンという人がいます。3月だったか、カペルマイスター(常任指揮者)のオーディションに、僕もアリアを歌う必要があって参加していました。
そうしたらこのフォン・ヒンツェンシュテルンさんが話しかけてきました。聞けば日本人と家族ぐるみのつきあいがあったとか。