去る6月24日に、毎年恒例の「テアター・オスカー」の授賞式が行われました。最後のオスカー授賞式となる今回は「名誉オスカー(Ehren-Oskar)」を授与され、これでオスカーの受賞は通算5回目となりました。
テアター・オスカーの新聞記事
テアター・オスカーの賞状より・・・
テアター・オスカー 2012年
アルテンブルク市立歌劇場後援会およびゲラ市立歌劇場後援会の二つの協会は、
2012年の名誉オスカーを、宮廷歌手小森輝彦氏に授与します。
二つの協会はこの表彰によって、宮廷歌手小森氏のアルテンブルク・ゲラ市立歌劇場に所属した12年間の全ての芸術的活動を評価し、讃えたいと思います。
彼の声楽芸術と役作りの確かさによって、彼は観客に忘れ得ない劇場体験をもたらし、観客のアイドルとなりました。2002年、2003年、2005年、2007年と四度もテアターオスカーを授与されたことがその証です。リゴレット、さまよえるオランダ人、ジェルモン、「フィガロ」の伯爵、ヤーゴ、そしてスカルピアとして、彼はこの尊敬を獲得しました。
それに加えて彼の「コジマ」でのニーチェ、ヴァレンシュタインやヴォツェックは、我が劇場に於ける忘れられたオペラの発掘上演や世界初演によるドイツ全土への関心を生みました。
我々の劇場に於ける、この傑出した活動に対する評価として、2011年には小森氏に宮廷歌手の称号が授与されました。
宮廷歌手小森輝彦氏は、いまは彼の故郷である日本への準備をしています。ゲラ市ではお別れコンサートが行われ、彼は聴衆とでお別れする機会を持ちました。
アルテンブルク市立歌劇場後援会はこの舞台の上で今日という日に、彼と共に過ごした年月への感謝の言葉を述べたいと思います。我々は彼を芸術家としてだけ評価しているのではなく、小森輝彦さんの人柄を敬愛しています。彼の謙虚さ、彼の観客に対する親切さ、芸術的成長に於ける彼の一途さはその例です。
困難にあってさえ、彼は無私の態度で、自然災害で被災した彼の同邦人のために行動を起こしました。我々も可能な機会をもってチャリティーコンサートを共催し、また我々の催した「若者の弁論、音楽コンクール」のガラコンサートでの入場収入と寄付によって支援しました。
我々は、宮廷歌手小森輝彦氏と彼の家族の未来に対して、考えられる限りの最高の幸せをお祈りし、再会の時を楽しみにしています。
あなたの業績に対する感謝を込めて
バーバラ・グルービッチュ カールハインツ・ヴァルター
アルテンブルク市立歌劇場後援会 理事 ゲラ市立歌劇場後援会 理事
アルテンブルク、2012年6月24日