ネオナチ

今選挙戦まっただ中で、結構街のあちこちにポスターが貼られていますが、NPDという党のポスターを見て寒気がしました。
「我々ドイツ人のためのドイツを!」と書いてありまして・・・。

NPDというのは要するにネオナチをバックアップしている極右政党なんですが、政府がこの党の活動禁止を目指して調査を進めているうちに、NPDのなかに政府組織への情報提供者が実はいたとかなんとかで(この辺は僕もよく把握していない)、調査している側として調査をうち切らざるを得なくなったとかで、まだ活動してるんですよね。こわいこわい。

全然関係ないですけど、前に書き忘れていたこと。...

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テアター・オスカー

昨日の「リゴレット」本番も無事に終わったかと思うのもつかの間、今日は朝から「さまよえるオランダ人」の稽古です。合唱が昨日から立ち稽古に参加しています。

昨日の「リゴレット」の公演は、水曜日の「ランメルモールのルチア」に続いて、良い公演になりました。演出家も大変に満足して、公演終了後に館内アナウンスで出演者に感謝の意を表していたくらいだし、指揮者も今日の「さまよえるオランダ人」の稽古で顔を合わせたら、「昨日の「リゴレット」は僕が今まで振った公演の中で最高のものだった。ありがとう」なんて手を握られちゃったりして。
新演目でないものが、だれないで集中力のある舞台をつ...

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また雨

昨日は「ランメルモールのルチア」の本番でした。一昨日の午前中に直し稽古があって、夜はオーケストラ、装置、照明もあわせて、ほとんど本番と同じ状態で臨む再演用通し稽古でしたので、4日連続でオペラを通して歌うことになり、なかなか体力的にきつい4日間です。
火曜日は「ランメルモールのルチア」の直し稽古、と再演用通し稽古、水曜日は「ランメルモールのルチア」の本番、今日木曜日は「リゴレット」の直し稽古と「リゴレット」の再演用通し稽古(装置、照明、衣装あり)、明日はリゴレットの本番。もしかしたらリゴレットの本番の前に「さまよえるオランダ人」の立ち稽古も入るかも知れない。

で...

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ファン感謝デー

最新情報のスケジュールのところには「ドアを開けている日」と書いてありますが、よく考えてみたらこの「ファン感謝デー」という言い方の方がよっぽどはまるので、これからこう呼ぶことにいたしましょう。
ドイツ語でTag der offenen Tuerと呼ぶので、まぁ直訳すればドアの開いた日となるわけです。

昨日はゲラ、今日はアルテンブルクで行われました。劇場の、普段お客様が足を踏み入れないところにも入ってもらって、劇場で...

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ルチアの稽古

今日はオランダ人でなくて、ルチアの稽古がありました。
来週の水曜日にルチアの本番がゲラであるのですが、エドガルド役を歌うテノールは、まだこのプロダクションの本番を一度も歌っていない人なので、余計に多めに稽古が組まれています。
このウクライナ人のテノール、ユリ・スヴァテンコは、先シーズンの新演出の稽古にはずっと参加していたのですが、本番近くなって体調を崩して、結局本番はキャンセルしたのです。それで急遽ピンチヒッターを捜したもののドイツ語のこのヴァージョンでエドガルドを歌ったことのある人がつかまらず、そのルチアの本番はおかしな「イタリア語ドイツ語混合オペラ」になってしまっ...

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ドイツの保険

オランダ人の稽古も、第1幕を終えて2幕に入りました。僕は2幕の最初は出番がないので、数日休みになります。
休暇中に仕事がないのと、シーズンが始まって稽古期間中に稽古がないのでは、同じ状況でもずいぶん気持ちが違うものです。本来仕事をする期間にあるオフの日は、何だか貴重な自由時間というか、儲けた気分というか、そんな感じがしますね。

それで今日は稽古がなかったのですが、以前に保険会社に送ってあったメールに返事があって、今日是非話をしたいという事になり、保険の営業マンとあいました。80km離れた町から、今日はたまたまゲラに来る用事が別にあるとかで、家に寄ってもいいかと...

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洪水

しゃれにならなくなって来ました。

ドレスデンでも通りの車が水没しているし、ライプツィヒでも同様。
ここゲラから近い大都市といえばこの二つですから。

僕の家から数百メートルのところをエルスターという川が流れています。

坂の上の家から引っ越したらこの始末。どうなることやら。...

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旧東独の名車(?)トラバント

掲示板でぴかチュウままさんが、トラバントのボディについて語ってくれていました。さすがなんでも良く知っているぴかチュウままさんだと感心しました。そして、昨日。

いま実は、ぴかチュウままさんから貸してもらっている小説を読んでおります。少し前日本でも話題になった本だと聞いたのですが、「ベルリンの秋」という、現役外交官が実体験をもとに書いた、旧東ドイツを主な舞台にした恋愛小説です。タイトルの通り、ベルリンが特に重要な舞台となるので、僕やぴかチュウままさんのようにベルリンに住んだ経験のある人にとってはとっても面白いです。歴史的事実が第3者からの情報としてだけでなく、著者の実体...

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「さまよえるオランダ人」のコンセプト

昨日、「さまよえるオランダ人」のプロダクションのコンセプト説明会がありました。

演出家のシュテファン・ブリューアー教授が、ハリー・クプファーのアシスタントだったこともあり、何らかの形で、バイロイト音楽祭でハリー・クプファーが演出したオランダ人との関係があるだろうという噂が先行していたのですが、ブリューアー教授が「ハリー・クプファーの試みをさらに推し進めたい」という事をはっきり言っていましたね。

詳しいことはまたエッセイに書きたいと思いますが、僕は今回はなかなか面白くなりそうだという印象を持ちました。こんにちオランダ人というオペラは、ゼンタの妄想として演...

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オランダ人音楽稽古

シーズンが始まって2日目です。
昨日、今日とオランダ人の音楽稽古が行われていますが、先シーズン終わりはうちの劇場の専属歌手だけで稽古していたところに客演歌手達が加わってにぎやかになってきました。
今回のオランダ人のプロダクションは結構客演の歌手が多いです。舵手を除いてダブルキャストですが、そのうちのゼンタ一人、エリック二人とも、ダーラント一人、舵手の5人がゲスト歌手です。

エリックのうちの一人、マティアス・シュルツはもうリゴレット、死の都市などで一緒にやっている馴染みの歌手ですが、他は皆、共演するのは初めての人ばかりです。
ゼンタのバーバラ・シュピ...

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