満員御礼!

リサイタルに来て下さった皆さん、ありがとうございました!
この規模でのリサイタルは初めてでしたが、充実したコンサートにすることが出来たと思います。お客様にも喜んで頂けたことが、ライブで僕にも伝わってきて、すごく幸せでした。本当にありがとうございました!


とにかく盛りだくさんのプログラムで、計画したのは1年以上前。前回Davidのレッスンを受けにロンドンに行ったときに、イタリアンレストランでプログラムを決めたんだったなぁ。
栗林義信先生も「アンコールに道化師のプロローグとは、勇気がありますね」とおっしゃっていましたが、言ってみれば僕にとってこの1年間、あのプログラムをきちんと歌った後に、この難曲プロローグを果たしてアンコールとして歌えるだろうか?を自問した1年間だったのです。
あのアンコールの前の挨拶でお話ししたことは、やはり1年前に考えていました。「ガレキの上の劇場」発言の同志は、大変忙しい人なので来てもらえないだろうと思っていました。あのスピーチも1年間温めてきたものです。でもね、本人来てくれていたんです。これは嬉しかった。すぐあとにメールももらいました。
そう、今回のリサイタル、終わってすぐ後に聴いて下さった方や、ご自分でお聞きになれなかった方など、本当にたくさんの方からメールで反応を頂きました。こんな嬉しいことはないです。今までこんな事無かったし。僕の今回のリサイタルに「賭ける」気持ちが、いつもと違うステージを作っていたのかなぁなんて思っています。
僕の歌を聴いて泣いて下さったとおっしゃる方が多いことにも驚きました。歌手冥利に尽きるメッセージです。ありがとうございました。
頂いた順番にだんだんお返事を出しているんですけど、またすぐに別の仕事に入っているものですから(Davidのレッスンの通訳もあるしね)お返事が出し切れていません。必ずお返事しますから、メールを下さった方、もう少し待っていて下さい!
録音を聴いて、最初はうまく行かなかったところばかり耳が追いかけてしまって、ずいぶん悔しく思いましたが、数日おいてまた聴いてみたら、よかった部分も聞こえてきました。
とにかく、今の僕としてみたら、僕の実力をほとんど出し切れたリサイタルであったことは間違いありません。そして、その上で舞台を僕自身が楽しめたことが大きかったです。
7月17日に日本に着いた、ピアニストであり僕のヴォイストレーナーでもあるデヴィッド・ハーパー。インテルメッツォのオペラ公演を終えた後2週間で、僕たちはさらに発声に関していろいろと作業をしました。
前半の歌曲のプログラムの大半で使った声は、この2週間で新たに習得したものでした、そんな新しいテクニックを果たしてプレッシャーの大きなリサイタルで使えるのか?という疑問はあったけど、せっかくこんな良いことを憶えたのに使わない手はない!と言う感じでした。
でも、津田ホールの音響がお客様がいらしたときと空の時であまりに違うのにびびって、最初のブラームスは「様子見」をしているうちに終わってしまった様な気がします。
7月17日以前の声に戻るのはたやすいのですが、これをやってしまったら、この2週間の努力が無駄だし、このコンサートを成功と呼べない。そう思って、昔の声に戻りたがる自分の体にブレーキをかけて、とにかく音響が体に馴染むのを待っていました。
ヴォルフからははっきりと自分のペースをつかみ、後はもう楽しむだけでした。最後のリゴレットでちょっと力んでしまい、アンコールを差し替えるかどうか迷いましたが、「ええい、いってしまえ!」と歌いました。はい。あの挨拶もずいぶんナイショで練習したから、お話ししたかったしね。
とにかく僕にとって素晴らしい体験でした。来て下さった皆さん、感想を聞かせて頂けたら嬉しいです。メールでも掲示板の書き込みでも、どんどんお願いします。お返事必ずしますから。
まだ本番の写真が来ていませんので、リハーサルの写真を載せてみます。
2004年8月3日(火) No.330

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