やっとこれを発表できます。お待たせしました。
曲目についてはずいぶん前から告知していましたが、朗読が誰になるのかをお知らせできないでいました。
まぁその辺の話は置いておいて、朗読が誰かといいますと、なんとあの山本耕史さんです。
僕がどうしてこの朗読をどうしても山本耕史さんにお願いしたかったか、その辺は前の日記などを読んでくださっている方にはおわかりかと思いますが、今回、僕の方からの熱烈なラブコールを山本さんががっちり受け止めてくださって、この「美しいマゲローネ」の朗読を引き受けてくださいました。
チケット発売に関しては追って、またサイト上でお知らせしますので、もう少しお待ち下さい。
今回は、どうしても、若々しい、瑞々しいペーター伯爵と美しいマゲローネの恋物語を、そのキャラクターにふさわしい人に朗読して欲しかったのです。
今までの演奏例を見ると、どうしてもクラシック音楽の仕事だからか、ベテランの俳優さんが朗読を担当されることが多いようで、それではどうしてもはち切れるような若さが出にくいと思ったのです。
僕は年齢的にはもう中年だけどね(ううう)クラシックの世界ではいまだに「若手」といわれているので、この若々しさあふれる歌曲集を歌うのは構わないであろうと勝手に判断してます。
僕はずっと前からこの曲をやりたかったんですよ、ほんと。でも、朗読のこともあってなかなか実現しなかった。音楽的にも声楽的にもものすごく難しいしね。で、やっぱり朗読と歌との一体感も絶対不可欠だけど、それが実現できるプランが浮かばなかった。
でも、山本さんという俳優に出会って(いや、実際には個人的には会っていないですけど、映像や舞台で拝見して)「この人しかいない!」と思ったわけです。しかし、普通に考えたらいきなり頼みませんよね。でも頼んじゃった。
ですから、今回は台本も僕が一から書いています。言葉遣いも古くさいのは嫌だし、ドイツ語のティークの原作を入手して、自分で訳しました。これが「コシ・ファン・トゥッテ」のプレミエ直前のめちゃくちゃ忙しい時期でしてね、正直言ってこの時期はすごく大変だった。
でも良い台本に仕上がったと思います。
普段はあまり入れない「前口上」も入れました。この一部がチラシの裏面に入っています。
あとは字幕の台本を作成中です。
そう、それから、前に日記で何度か書いた、夏の仕事の件ですが、昨日やっと演出家から許可がおりました!万歳!
これはザルツブルク音楽祭であります。ご存じの方もいらっしゃるかもしれないけど、今年のザルツブルク音楽祭で、ヘンツェの「午後の曳航」 という三島由紀夫原作のオペラが改訂初演されます。その「首領」の役を歌うことになりました。
主役陣は日本から来ます。緑川まりさん、三原剛さん、高橋淳さんの3人です。僕の役はこの3人に次ぐ役で、主役陣には入らないのですが、そこはやはり泣く子も黙るザルツブルク音楽祭ですからね、こりゃ嬉しいですよ。
この許可が下りるまでは公式に発表できませんでした。8月26日にザルツブルク、8月31日にベルリン・フィルハーモニー、9月5日にトリノで上演されます。これについてはまた書きます。
この二つの事が動かなくて悶々としていたんだけど、動くときは本当に一気に動くものですね。喜ばしい。
日本代表の試合のあとはしばらく口がきけませんでしたが、良いこともあった一日でありました。でもまだ終わってない!クロアチア戦、まず頑張れ!健登と一緒に見るから!