明日は「モスクワ、モスクワ」のプレミエ

なので、土曜日の今日は久しぶりのオフとなりました。GPとプレミエの間は一日オフになるのが通例で。

image

この幕、結構強烈ですよね。「共産主義の楽園、モスクワ!」みたいな感じでしょうか・・・。


それはそうと、今日は壊れていた食器洗い機の修理のために電気屋さんが来ました。実は2回目。僕がトリノから帰ってくる日に壊れて、すぐに修理を予約したんだけど、電気屋さんが来たのはその次の週で、でも「機械が台所から引っ張り出せないので助けがいる。今度は二人で来るから」ということで予約の取り直しをして今日になりました。でも、また来たのは一人。むむむ。
こういう事ってドイツでは頻繁にある様に思いますが、今日来た人は、「何も聞いていない。聞いていないことは知らない」の一点張りでね。先週と同じ事が当然起こるわけで、「機械が引っ張り出せない。僕一人では作業できない」とおっしゃる。こっちも「こっちは素人なんだから、そちらで必要な人材をそろえてきてもらわないと困る」って言ったんですが、どうやら問題は、引っ越しの時に引っ越し屋さんがこの台所をかなりイレギュラーなやり方で設置したらしく、本来すっと取り出せるように食器洗い機を入れるべきなのに取り出せないらしい。
で、今日の人は「台所を分解したりするのは、Tischler(家具職人。まぁ大工さんって事で良いと思います)の仕事で、我々電気屋の仕事じゃない。だからあなたが誰か大工さんを呼んでくれ。機械が引っ張り出せれば修理は僕がやる」ということで。また何もしないで帰って行ったよ。うーん。こまった。
 
というのは、今まで必要がなかったので、こういう修理関係の業者を知らないのです。今日は土曜日だしね。でも、食器洗い機は早く直ってもらわないと困る。食器洗い機は、僕は、一番好きな(?)家電なんですね。一番日常生活への貢献度が高い家電だと思うんですよ。大変かいがいしい家電であります。可愛いやつ、と常々思っております。それだけに壊れていると困っちゃう。
この修理もね、近くの修理屋さんを知らないので、大手に頼んじゃったんですね。この食器洗い機を含めて台所全体をQuelleという大手の通販の会社で買ったんだけど、それこそ下着からオーディオや家電まで扱っている大きな会社なので、修理をまとめて委託している会社があって、カタログを見てそこに電話したのです。高いかもなぁと思ったし、前にこの会社に持ち込み修理を頼んだときに、すごくばかばかしい思いをしたので、あまり気が進まなかったんだけど、時間もなかった仕方なくとった選択。それでこういう結果。
 
考えて、劇場の同僚に電話して相談しました。バス歌手のフーゴー。この8月で専属は辞めたんだけど、とにかく長くいた人だし、自分で結構家具を設置したりする人だから、誰が助けてくれるかを知っているかと思って。
水道水からカルキを取り除く部品がいかれているらしく、これの交換で200ユーロかかると言われた、と説明すると、劇場の電気関係の担当者にフーゴーが連絡を取ってくれることになって、「でも、Teru、お前も出来ることやって置いた方が良いよ。6年使った機械に200ユーロの修理をするより300ユーロで新品買った方が良いかも知れないし、新品買ったら設置もやってもらえるかも知れないから、電気屋に行って相談してみたら」といわれ、みんなで電気屋へ。
 
一番安いものだと200ユーロ台であるんですね。確かに8年から10年が寿命といわれる食器洗い機で6年目の機械に200ユーロはばかばかしいかな、とか思いながら、店の人に事情を説明した。そうしたら、修理業者を紹介してくれたので、早速連絡。したら「今から行きますよ」
今までに来た二人の修理業者が、もしこれで修理をしないことになっても58ユーロもらいますよ、というので、ちょっと警戒してしまってこの人にその辺を聞いてみたら「いやいや、まぁ見るだけだし」って事で、来てもらうことにしました。

image

大工を呼ばないとダメと言われた、という話もしたんだけど、「まぁ見てみますよ」ということで、土曜日の夕方というのに作業をはじめてくれたのですが、少し経っていって見ると、ちゃんと機械が出ている。驚いて聞くと「本当はこういう事やっちゃいけないんだけど、横の壁に食器洗い機を直接ねじで留めてあったよ。だから出せなかったんだよ、ほら、この二本のねじ」と説明してくれました。
そして、てきぱきと作業を進めて、じつは壊れていたのがカルキ取りの部品でなく、バルブだとわかった。カルキ取りの部品だったら部品の値段が場合によっては結構するから修理は勧めないけど、これならすぐ直るよ、ということで直してもらいました。手持ちの部品でなんとかなったようで。

image

今日判ったんだけど、一人目が提示した200ユーロという修理代も、根拠がいまいちないのです。二人目の説明だと、交換部品は60ユーロだが、もし後から何か不測の事態になっても全部込みで200ユーロでやる、という事になっていたらしいのです。一人目からはこういう細かい説明はなくて、「200ユーロかかるけど、修理しますか?」だけだったのです。しかも機械が出ないという不測の事態になったらさっさと帰っちゃってさ。そして二人目も「僕らは大工の仕事はしないから、別の人を呼んで」と言って帰ったわけです。
でも、判明したのは、たった二本のねじを外せば済んだという事。あんたら本当にやる気あるんかい?!
専門家が進んでいるドイツ社会でありがちと言えばありがちな話で、社会構造の硬直化とかそういう大規模な問題も大事だけど、食器洗い機の修理も大事だ。2本のねじがはずせなくて電気屋が務まるんかいな?なんにもしなかったのに58ユーロはきっちりとられるんだなぁ。あーあ。
 
でも3人目の修理屋さんは、フレキシブルに対応してくれた上に、故障箇所が実は違うということをつきとめるために結構しつこく実験を繰り返した上にきっちり修理をしてくれました。この人はゲラの修理屋さんだし(一人目と二人目はたしかニュルンベルクから来た)週末なども緊急ならば修理してくれるということだったので、今後も頼りになりそうでよかった。修理している様子を見ていて、ベルリンに住んでいたときの大家さんを思い出してしまった。あの大家さん、修理も全部自分でやってくれていたんだよなぁ。あのときは恵まれた環境だったとしみじみ思います。ゲラでは住居では苦労しているからね・・・あ、そうだ。確か裁判に勝ったことを報告していませんでした。住宅管理会社との裁判は僕らの全面的な勝訴で、裁判費用も全てあちらが持つことになったのでした。これはまたあらためて書こうかな。
 
さて、トリノ公演以降崩している体調がどうも戻りません。といっても咳が残っている以外はもういいのですが、この咳というのがくせ者でね・・・。気管に炎症が入ってしまったのは久しぶりですが、以前はちょっと風邪っぽくなると必ずこれでした。
咳を一度してしまったがために声帯を傷つけてその日の本番をキャンセルする羽目になる、という事が十分あり得るのです。僕はまだそういう目には遭っていないけど。あと、くしゃみも結構危険なんだよね。
思えば、食器洗い機が壊れ、一度は洗濯機が壊れ(何とかまた動いてるけど)、僕の体調も壊れ、嫁さんと健登も体調を崩したのが、トリノ公演の翌日。なんか意味があるんでしょうかね、これ。

image

関係ありませんが、これ、「モスクワ、チェルヨムシュキ」での僕の衣装。カザフスタンとかそっちの出身という設定でこういうかぶり物になったらしい。

image

あと、猫のリンゴちゃんとの生活も明日限りです。名残惜しんで写真を撮りまくっております。ずいぶん慣れてくれちゃったからねぇ。寂しくなりますよ、ほんと。

image

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です