GPの中止


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日曜日に予定されている「カルメル修道女の会話」のアルテンブルク市立劇場でのプレミエ。それのためのGPが今日の午前10時から予定されていたのですが、これがなんと中止になってしまいました。


音楽的には、決して単純とは言えないこのプーランクのオペラ、GPなしということは、今回のプレミエはオーケストラでの稽古をしないで迎えることになります。
昨日の夜はKHP(ピアノ総稽古)があったのですが、このKHPというのは、舞台の技術的な部分、転換とか照明の調整とか、そういう部分にかなりの重点が置かれるし、音楽的、芝居的にはそれほど集中力が高い状態で行われないことが多い。昨日もそんな感じでした。
 
何故中止になったかというと、主役3人が欠けることがはっきりしたからです。ブランシュのフランツィスカはずっと病欠で、代理が来るのですが、この人は本番の当日にしか来られない。それから重要な役どころであるマリーがやはり今日は無理らしい。彼女はゲストなので自分の予定があるのでしょう。そしてもう一人は誰なのか情報がないけど、たしかにこの二人が抜けたってぼろぼろな感じにはなるでしょうからね。昨日の稽古もブランシュ抜きで、演出助手が代わりに舞台で所作をしてのKHPでした。
・・・そうそう、日曜日に来る代役の歌手は有名なフィンランド出身のバス歌手マッティ・サルミネンの娘さんだという噂です。少なくとも名前はサルミネンさん。
 
今劇場では明日の土曜日に本番がある劇場舞踏会の稽古がびっちり入っていて、みんなすごく大変そうです。僕はこのプログラムには幸い関わりがなく、やっとたまっていた仕事に手をつけられていますが、他の歌手たち、合唱のメンバーは、この暑さ・・・毎日30度近くなります・・・もあってへとへとという感じですから、このGP中止は正直なところほっとしたのかも知れない。少し休息をとれますからね。
 
でもやっぱり、こういう難しいオペラをオケの稽古なしで違う小屋でやるというのは普通では考えられない状況です。先月にゲラの市議会で劇場への援助削減が議決されたんですが、そういう総合的状況もあり我々はより高い関心を引きつける必要があり、この舞踏会の成功は必須だと言うこともあると思います。かなりインテンダントのオルダーグ氏が気合いを入れているのがわかります。
 
余裕が無くて、この間、キャスティング表だけアップしてしまいましたが、2009年2月の東京二期会公演「ラ・トラヴィアータ」にジェルモン役で出演します。日本の大きな舞台でヴェルディを歌うのは初めてじゃないかと思います。宮本亜門さんとのお仕事も初めてだし。すごく楽しみにしています。是非いらしてくださいね。
 
・・・いや、その前にデュオ・リサイタルがあります。こちらもよろしくお願いします。チケット発売は6月20日になりました。ヴェルディを歌いまくりますので。

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