そう、僕は小松菜を栽培しています。ベランダで。日本で小松菜を買うことは全然難しい事じゃないですよね。当たり前だ。でもドイツにはないのです、残念ながら。
よく似た「ソイサム」という中国野菜はベルリンにいたときにはアジア食料品店で買って食べていましたが、ゲラではソイサムは手に入らないし。それにソイサムは小松菜よりずいぶん繊維が多い感じで、小松菜ほど万能ではないのです。
小松菜って万能ですよね。生で良し、茹でて良し、炒めて良し。僕らの場合は小松菜で青菜ジュースを作って飲むのが東京にいるときの習慣だったのですが、ドイツに来て、他の野菜で試してみてもあまり美味しいジュースができないのです。レタスで何とか飲めるジュースができているという感じ。小松菜の時は入れないトマトやキュウリも入れてやるんですけどね。そうそう、日本ではシソを入れていた。シソもないんです。ドイツではシソは冬を越せないのです・・・。まぁシソの話しは置いておいて。小松菜のこと。
ベルリンに行ったときにすでに小松菜の種は持参していたのですが、ベルリンの家のベランダはそう大きくなかったし、なんだか家庭菜園ってのも大げさな気がしたし、日本のものにこだわるより、ドイツにある野菜を良く知ろうというか、ドイツにある野菜でできることを開発していこうという気持ちの方が強くて、種はずっと物置に入っていました。
ゲラのうちはかなり広いベランダがあります。それで今回、小松菜を育てようと言う気になりました。去年の秋に実は一度試みたのですが、ドイツの方が寒いのだから種まきができる期間も早く終わる(日本だと10月末でも小松菜の種はまけるようなのですが、ドイツではもう遅かったらしい)ことに気がつかずに始めてしまい、芽は出たものの、その先に行ってくれませんでした。
そう、芽は出たんです。驚いたことに。というのは、その種は95年に買ったもので、有効期限は1年間と書いてあったのでダメもとで蒔いてみたのですが。芽が出たときの喜びは今でも忘れません。その先育たなかったときの悲しみもだけど・・・。(下の写真の1枚目はその時のじゃなくて、今、最後に蒔いて芽が出てきている小松菜達です。)
で、今回は2月に日本から戻ったときに新たに買ってきた種を蒔きました。でもまた時期の計算違いが・・・。6月末にゲラを1週間ほど離れることを忘れていたのです。その間に、水をあげなかったらどっちにしても枯れちゃいますよね。で、6月末、ゲルリッツのコンサートに出かける前に、まだ若い葉を全部収穫しました。一応サラダボール一つ分くらいにはなったかな。(写真2枚目)
そして今ぐんぐんのびている小松菜(写真3枚目)。もうちょっと大きくなったら収穫です。いやー、どうやって食べようかなぁ。ジュースも良いが、やはりサラダだろうか。いや、ゲルリッツに行く前には炒めたベーコンとしょうゆでサラダとして食べたので、今回は単純に炒めようかなぁ。いやはやいやはや。
僕が毎日朝起きるとまずベランダを覗いてにたにたしているので、その度に嫁さんに笑われています。そう、可愛がっているものを食べちゃうってのも何だか残酷かも知れないけど。でも食べたいから育てているわけで、それでも育っていく小松菜達はかわいいものなのです。
(2001.8.15)