チャリティーコンサートの報告記事(東テューリンゲン新聞)

コンサートの翌日に出た報告記事です。

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東テューリンゲン新聞 2011/4/26 一面トップ

日本での大災害の被災者のためのチャリティーコンサート

日本における大震災被災者のために行われたチャリティーコンサートの前に、小森登紀子さんとその息子の健登君、諸岡育子さん、渡辺あみさん、片野理子さん、川端千帆さん(左から)が寄付を募った。このゲラ市立歌劇場での催しには400人の聴衆がつめかけた。収益金は、学校での音楽の授業支援などに使われる予定である。他の写真はwww.otz.deでも。写真:ティノ・ツィッペル



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東テューリンゲン新聞2011/4/26 文化面

素晴らしい贈り物がもたらされた


日本のアーティストたちがイースターの月曜日にゲラで感動的なチャリティーコンサートを行い、寄付総額は5000ユーロを超えた。

イローナ・ベルガー
「今日聴いたものに私はすっかり圧倒されてしまいました。輝かしい歌声と技巧が一つになっていました」トリプティスから訪れたウルズラ・フォン・エンデさんは、イースターの月曜日にゲラ市立歌劇場のコンサートホールで行われたチャリティーコンサートの後、こう語りました。「大災害からの復興を目指す善意から、我々にこんなに素晴らしい贈り物がもたらされたのです」
ブラボーの嵐とスタンディングオベーションで、このチャリティーコンサートに集まった400人以上の聴衆は感謝の気持ちを表現した。この劇場で活動する日本人のアーティストたちは聴衆に、素晴らしい午後のひとときを演出した。バリトン歌手の小森輝彦氏とテノールのリカルド・タムラ氏は「珠玉のオペラ」で聴衆を魅了した。この二人の歌手を伴奏したのは長崎貴洋氏である。
ホールの聴衆たちの心を虜にしたのは「ドン・カルロ」「椿姫」「トスカ」「ラ・ボエーム」などのオペラからのアリアやデュエットで、このアーティストたちが提供したプログラムは、強く心に訴えかけるものだった。
鳴り止まない拍手に答えて四曲ものアンコールが演奏された。故郷の国の地震と津波の被災者のために彼らが自分たちで企画した催しの最後を飾ったのは一つのサプライズだった。小森輝彦氏とリカルド・タムラ氏は、インターネットで一番人気がある日本のポップソングとされる「川の流れのように」を歌ったのだ。
この夕べは5155ユーロの収益をもたらした。さらにアルテンブルクの劇場後援会が800ユーロ、ゲラ市役所職員組合が600ユーロ寄付し、劇場レストランの「スツェナリオ」もそこに加わった。収益総額の一部は、仙台フィルハーモニー交響楽団が受け取り、避難所でのコンサートの実施に役立てる。また寄付の他の部分は社団法人日本クラシック音楽事業協会に渡される。この団体は被災地のための基金を立ち上げ、その中の一部は学校の壊れた楽器の修理などにあてられると言う事だ。
このチャリティーコンサートの成功に勇気づけられ、宮廷歌手の小森輝彦氏はコレペティトアの長崎貴洋氏と共にチャリティーの歌曲コンサートも計画している。

(写真のキャプション)  ゲラにおける昨日のチャリティーでの小森輝彦氏(右) 写真:ティノ・ツィッペル
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