指揮者

今、午前中のオケ舞台稽古を終えてかえってきたところです。今日の夜はピアノでの通し稽古です。照明、衣装、メイクありで初めてやります。

ところがところが。
午前中の稽古で指揮者の降板が決まりました。イタリア人のカルッリという指揮者ですが、あまりにも問題が多くてオケからも歌い手からも不満が噴出し、ルチアのアリアをやっている途中でもうにっちもさっちも行かなくなって、カルッリ氏が自分からオケピットを去ったとのこと。
僕は楽屋で同僚と出番を待っていたのですが、急に「15分休憩のあと続けます。ヴィックラインさん、舞台に来て下さい」とのアナウンスが入り、「さては」と思っ...


て舞台に行ったら思ったとおりのことになっていました。トーマス・ヴィックライン氏は劇場の常任指揮者で今回はルチアではアシスタントをしていたのです。歌い手の間では「トーマスが振ったほうがずっと良い」という話になっていましたから。

イタリア人だからイタリアオペラを良く知っていると思ったのは間違いでしたね。とにかく楽譜にかじりついて歌手を全然見ないし、レチタティーヴォで歌手が前のフレーズを歌い終わっていないうちに次の間奏をはじめてしまうという様な考えられないようなミスをたくさんやっていましたから。
残念なことではありますが、これで僕らは安心して歌えます。
2002年5月15日(水)スクリプトで読み込み

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