ドイツは暑い日が続いております。嬉しいですねぇ。うんざりしているドイツ人も多いけど。
暑くなったばかりの頃は、みんなそろって喜ぶんだけど、ちょっと続くとすぐ文句言い出すんですよねぇ。あんまり文句言っていると、僕なんか「こんなの暑いうちにはいらないよ。東京だと気温が40度近くなって蒸し暑くって、おまけに夜も気温がろくに下がらないんだよ」と言いたくなりますが。言うと目をまん丸にして驚いてますよ。
さて、昨日、健登と一緒に砂場に行ったのですが、三輪車に乗っていて、途中で急に自分で押すと言い出しました。後ろに親がコントロールできるように長い棒がついているのです。それを...
自分で押したくなったわけです。
まぁやってみろよと、押させていたのですが、もちろん大人用の高さだから健登にはうまく押せないし、ハンドルを誰か持っていないとすぐに曲がってしまいます。それでもしばらくえっちらおっちら頑張って押していたんだけど、突然飽きたらしく、やめてまた三輪車の座席に座りました。
その時に健登が言ったのが「Ach du dickes Ei!」
これね。全く直訳すると「ああ、お前、でっかい卵!」(しかし本当にまっすぐの直訳だな)となります。まぁ「なんてこったい」とか「やんなっちゃうなぁ」みたいなことなんでしょうけど、それだったら「Man!」とか「Mein Gott!」とか「Mensch!」とか言う表現は良く耳にするし、わりと普通だと思うんです。この「でっかい卵」てのはちと古くさい表現で今日び誰も言わないのですね。
実は幼稚園で健登のクラスの先生の一人が結構おばあちゃんで、その人がそういう古いボキャブラリーを園児の前で使っているらしいのです。健登が仲良くしている女の子の両親はこの「でっかい卵」と健登が言うのを聞いて爆笑していました。外人の子が言うと余計おかしいんだろうね。
それと同じパターンで「Donner und Doria!」てのもありました。ドイツ人がRを喉の奥で巻くので、それが健登にはGに聞こえるらしく、「どのとぎあ!」と言っていました。僕らには全く何のことかわからず、それが面白いのか、健登はまた「どのとぎあ!」「どのとぎあ!」と繰り返しておりました。
それでドイツ人の友達に聞いてみたら、あんまりはっきりした返事が返ってこなくて「それはDino(恐竜のディノサウルス)のアニメの番組があるからその中の恐竜の名前じゃない?」なんて言われました。
でもやっぱり釈然としないので、幼稚園の先生に聞いてみたらそれはその「Donner und Doria」で、「こんちくしょう」とかそういう意味なんだと言うことがわかりました。ドイツ人の若者にわからない表現をおぼえてくるなよ・・・・。後で説明しても、そのドイツ人の友達はこの表現は聞いたこと無いと言っていましたよ。
「でっかい卵」で爆笑した方の友達は「こういう古くさい言葉を教え込むから困っちゃうんだよね」と結構マジで言っていましたが、とりあえずうちでは笑って済ましております。
2003年6月17日(火)スクリプトで読み込み