フィガロの稽古も佳境に入っております・・・といいたいところですが、僕も含めてたくさん病欠者がでて、とうとう演出家まで風邪をひいてしまった。いまだに伯爵夫人、ケルビーノ、バジリオは完全に健康とは言えない状態。
そんなわけで稽古も進まず、もともとどちらかといえば稽古のすすみが早いとはいえないブリューア...
ー教授の演出なので、初日まで3週間ちょっとなのに、半分くらいしか立ちがついていない状態です。困ったもんだ。そうそう、ちょっと「フィガロの結婚」の装置モデルの写真をご紹介しましょう。
僕としては、ちょっと今回は今までにあまりなかった問題があって、なかなかつらい稽古場生活をすごしております。これについては書けるときが来れば書きましょう。
とはいえ、僕の大好きな「フィガロの結婚」。稽古自体は大変楽しい。演出家のブリューアー教授とはこれで6つ目の作品になるので、もうずいぶん勝手も分かってきたし、それほど問題もなく、「フィガロの結婚」としては、僕にとって8つ目のプロダクションなので、作品自体は良くわかっているし、そう言う意味では今までになくスムーズに行ってると思います。
その問題を考えていると、けっこう煮詰まってくるのです。それと7月のリサイタルや2005年夏の日本での仕事など、色々事務的にやらなくちゃいけないことがこのところ多くて、それで頭が疲れているというのもあります。
で、時々気分転換をして、あまり考えないようにしております。まぁ現実逃避のような気もするけど・・・。その現実逃避の一環で昨日は、また工作をしました。
最近、近くのビアマン広場と言うところの木がたくさん切り倒されて、その木がそのままになっています。2006年だったかな、ここゲラと隣の都市ロンネブルクでドイツ全国規模の行事が予定されている関係で、その前にいろいろと市内の整備が行われていますが、その一環だと思います。市電、道路工事なども着々と進んでいます。
まぁその行事は良いとして、その切り倒された木ね。最近僕は木で手作りのおもちゃを作っていますが、結構木って高いんですよね。皮がついている木なんてなかなか手に入らないという事もあるし、手頃な木をいくつかいただいてきました。けっこう同じ事を考えている人がいて、人によっては車でその広場に入ってきて、電気ノコギリで派手に切って持っていく人も少なくありません。
僕は、とりあえず、木で作ったナイフやスプーンなどの食器シリーズの続きをやりたかったんですが、結構木がしっかりしたものだったし、ちょっと別のものを作りました。
こういうの、なんて呼ぶんだろう。ある日本のシュタイナー教育の本には「正式な名称はわかりませんが『ぽっくり』と呼んでいます」と書いてありました。低い竹馬みたいなもんです。
僕がおもちゃを作る際に良く参考にしている、ドイツのシュタイナー教育のおもちゃの作り方の本に出ていたので、作ってみました。
今まで僕が作ったおもちゃは、作った途端に健登がよく遊ぶ、という事はあまりなかったんだけど、今回は喜んで遊んでいました。ちょうど健登の体の発達の具合とちょうど良いところだったのかも知れません。
前も書いたけど、けっこう木にさわっているのって気持ちいいんですよね。木を削ったりしている感触というのもひとつの「癒し」じゃないかなぁと思っています。気分転換としてはかなり効果的ですね、これ。結果的に健登の木のおもちゃも増えるし、一挙両得。
2004年3月5日(金)スクリプトで読み込み