プレミエは無事に終了しました。お客さんも大入りで、大変な盛り上がりでした。まだ批評は出そろっていないようですが、ラジオの批評では演出はあまり好評でなかったようですね。でも歌手のレベルが高いと評されてもいたようです。よかったよかった。
今回は、僕としては役的に不安が少なかったし、声楽的にも特に不安な箇所はありませんでしたから、とてもリラックスして舞台を務めることが出来ました。強いて言えば、葉巻の扱いがね、難しかった。僕は葉巻を吸う人間ではないので、今回舞台で葉巻を吸うことになって初めて、葉巻の先を切り取る器具があることなどを知りました。舐めてふやかしてこの器具で先を切るというのも知りませんでした。
GPでは葉巻の入っている金属ケースの蓋を舞台に落としちゃってね。「カーン」といい音がしました。ははは。本番ではケースの扱いは問題なかったものの、今度は葉巻が途中で折れちゃって。これは僕でなくてヴィオレッタ役のゲルリンデの仕業なんですがね。彼女が僕の手を強く握るところで葉巻も一緒に握っちゃったのね。まぁ言ってみれば段取り自体にも問題があるなぁ。
折れた葉巻には火がつきませんから(吸い込めないからね)、最後吸って退場というのが出来なかったけど、まぁ他にはミスはありませんでした。
有名なアリア「プロヴァンスの海と陸」の後も、たくさんブラボーを頂きましたです。はい。
ヴィオレッタを歌った、オーストリア人ソプラノのゲルリンデ・イリッヒは、これが契約2シーズン目ですが、彼女にとってこれが大きな飛躍になったんじゃないだろうか。カーテンコールでは凄いブラボーをもらっていました。最初のプロダクションのナブッコではアンナという小さい役だったし、現代オペラでは比較的重要な役を歌って、その後「フィガロの結婚」の伯爵夫人、そして今回はタイトルロールを立派に務めました。
うちの劇場のプレミエ・パーティーでは、毎回オペラのタイトルが付いた大きなケーキが用意されて、キャストから指名された人がこれを切って分けるのですが、今回はゲルリンデと僕でやりました。写真を載せますね。手前の男性は演出のブリューアー教授。
もう一枚の写真は、楽屋で休憩に撮りました。左からグランヴィルのフーゴー、演出のブリューアー教授、僕、ガストンのギュンター。
この日記、一つの文に対してアップ出来る写真が一応2枚なので、ここで分けて次に続く・・・
2004年9月18日(土) No.343