ヴァネッサの稽古は終わり、今度は「モーツァルトとサリエリ」



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前に報告したとおり、ヴァネッサのプレミエは3月まで延期されましたので、稽古は数回の舞台稽古を終えたところでストップし、歌手はここでおしまい。あとは照明のセッティングをして、それが済んだら全部「冷凍」して3月が来るのを待つ、という事になりました。昨日は最後の立ち稽古、舞台での稽古だったのですが、初めて舞台装置を見ました。このトーマス・グルーバー氏の舞台装置はいつも大胆かつシックで、僕は大好きなのですが、今回は期待に違わず、というのを超えて、本当に素晴らしい舞台装置です。あの小さなアルテンブルクの舞台が何と大きく見えることか!
プレミエがずいぶん延期されたこともあり、今舞台装置の写真などを載せてしまうのはちょっとまずいと思うので、残念ながらおあずけということで・・・すいません。でも裏から見た写真は載せてみました(意味ないか?)模型の写真は少し前のエントリに載っているのでそちらで我慢して下さい・・・。


八百屋(傾斜舞台)になっているので、前から見ると後ろに行けば行くほど小さくなるわけですが、舞台の後ろから見ると、後ろに行けば行くほど舞台装置が大きくなるのです。面白いもんですね。舞台裏の空間をフルに使っている感じです。
この物語が内包するゆがみ、悪循環をこの傾斜(前後でなく左右の傾斜ね)にして見せているわけですが、これがすごく効果的です。早く3月にならないかなぁと思っちゃいます。
さて、今日の稽古は「モーツァルトとサリエリ」の方でした。昨日の朝までヴァネッサの立ち稽古で、昨日の夜は「モーツァルトとサリエリ」の音楽稽古。今日は朝と夜、両方とも「モーツァルトとサリエリ」の立ち稽古。しかもこれらが全てアルテンブルクなので、片道35kmの往復もあるし、ちょっときついですねー。車を買い換えたので、移動に関してはかなり楽になりましたが。来週になればやっとすこし時間に余裕が出来るかなぁ。
この「モーツァルトとサリエリ」は東京の新国立劇場で「コシ・ファン・トゥッテ」を演出した、コルネリア・レープシュレーガー女史の演出です。まぁこれも今度ゆっくり書きますが、かなり前衛的な演出です。僕はサリエリ役ですが、これをオペラの立ち稽古という設定で見せるのです。だから僕らは開演前の開場の時点で舞台に出て、小道具を確認したり、同僚と挨拶したりという芝居をしています。モーツァルトの「劇場支配人」とのカップリングなので、それとの関係でそうしたようです。「劇場支配人」は劇場の内幕のストーリーですからね。「劇場支配人」のマネージャー役のベルンハルト・ヘンシュ氏が「モーツァルトとサリエリ」の方にも登場して、演出家という立場で活躍します。詳細はまたの機会に。

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