この「バトン」という言葉、何度となく目にはしてきましたが、自分でやったことはありませんでした。でもうちの常連でもあるぴかチュウままさんのブログ で指名されてしまったので、初挑戦することにしました。ははは。
これって、要するに質問に答えりゃいいんですよね。(乱暴な言い方)
1.持ってるDVD、あるいはビデオの数
2.あなたのお気に入りの監督、俳優、脚本家などの映画人(5人まで)
3.一番最近見た映画(DVD含む)
4.人生で初めて見た映画
5.今見たい映画
6.何度も見てしまう映画、あるいは特別な思い入れがある映画(5本)
7.バトンをまわしたい人5人
だそうです。
1.・・・数えたことないなぁ。これは、オペラとか含めて良いんだろうか。ふむ。大体で良いですか。
数えました。ドイツに持ってきているものは、36本らしい。
2.お気に入りですか。はい。5人というのは難しいですね。三谷幸喜さん。佐藤浩市さん。ニコラス・ケージさん。ダスティン・ホフマンさん。トム・ハンクスさん。みんな尊敬してますので、さんづけです。
3.天空の城ラピュタ。(再視聴)
4.うーむどっちだったか?「頑張れベアーズ」あるいは「ジャックと豆の木(アニメ。号泣)」
5.有頂天ホテル
6.ラヂオの時間。となりのトトロ。クレイマーVSクレイマー。ビッグ。仮面の男。
7.むむむ。これはむずい。ブログをやっている人と言うことでしょうか。むりだよ。
・・・よく読んでみたらぴかチュウままさんのところで「番外編」扱いになっているので、これは免除と言うことにさせていただきます。勝手に。勝手すぎる?
これ、舞台だったらもうちょっと思い入れを持ってかけたかもなぁ・・・。んんん。いまいち面白くないですかね。すいません。
じゃあ、勝手にこれの舞台バージョンを作ってみよう。
1.今までに観た舞台。
いや、数えられませんね・・・。オペラも入れたら本当にめちゃくちゃ多い。∞。
2.好きな舞台人 (5人)
勝部太先生。プラシド・ドミンゴさん。山本耕史さん。ハリー・クプファーさん。市村正親さん。
勝部先生は僕の師匠ですが、師匠だからではなくて。勝部先生の舞台での有り様というか、理想とする「劇場」の考え方みたいなものがオーラとして発散されていて、もう、たまらないです。
ドミンゴさん。巨匠ですが、この方が舞台で「弱み」を見せたときのその人物の魅力というのはあらがいがたいものがあります。うろたえたときの表現とかね。すごい。
山本耕史さん。新選組!もすばらしかったんだけど、ミュージカルの舞台で特に魅了されました。「ボーイズ・タイム」でのソロナンバーとか、「リンダ・リンダ」のトレイン・トレインとか、鳥肌ものです。新選組!!もよかったなぁー。あれ、これ舞台じゃないや。「ラスト・ファイブ・イヤーズ」ではじめてライブの舞台に触れたのですが、美声でしたー。
ハリー・クプファーさん。はい。大御所です。ベルリンでの1999年のタンホイザー。これは未だに僕が見た最高のオペラ・プロダクションです。彼の演出では人物が本当に「生きて」います。ぼくのゲラでの、去年亡くなった上司はクプファー氏の弟子でしたが、この上司を通じてもクプファー氏の舞台人としての信条をうかがうことが出来ました。
市村正親さん。オペラ座の怪人。ものすごかったです。舞台といえないかもしれないけど「H・R」にゲストででたときも面白かった。勝部先生がおっしゃっていたことで「三枚目が出来る人の二枚目ってのが良いんだ」というのがありましたが、市村さんもそうだと思います。
3.最近観た舞台
金曜日に見た、ベルリン・ドイツ・オペラの「死の都市」・・・これについては後日エントリをあげようかと思っていましたが・・・。コルンゴルト作曲のオペラです。ブルージュを舞台にした小説のオペラ化。
4.人生ではじめて観た舞台
記憶はほとんど無いんですが、趣味でオペラ歌手やっていた(?)母に連れて行かれた、「魔笛」。なんと、ペーター・シュライヤーがタミーノ。サヴァリッシュ指揮。もちろん後でプログラムを発見したのでわかったことですが。僕はずっとくしゃみをしていたとかで、母が怒っていました。
5.今観たい舞台
・・・結構長い時間考えましたが、情報不足なのもあって難しい。ぱす。
6.何度も見てしまった舞台、あるいは特別な思い入れがある舞台(5本)
A. ベルリン・ドイツ・オペラのエレクトラ。これはギネス・ジョーンズさんがすんばらしかった。エレクトラが「かわいそう」に思えるのは後にも先にもこの舞台だけ、という感じ。あんな悲劇がなかったら、この少女は別の人生を歩んでいただろうに。でもこれをしなければいけない切実な動機を感じるからなおさら悲劇、という感じです。
B. 2000年にロンドンで見たライオン・キング。これは、幕が上がって2分目でもう号泣していました。へんかな?ふむ。
スタイル感がすばらしい。あの太陽が上がっていくのを見て、その装置や衣装やらのなかの一体感、それらが醸し出す様式感が、もうすでに感動でした。
C. 前述のクプファー演出の、ベルリン州立オペラの「タンホイザー」。これ以上できないくらい緻密に描かれているのに、頭脳遊技になっていない、血と肉に満ちている演出でした。何度見ても新しい発見がありました。あんなに切ないタンホイザーは他にない(今のところ)。ロマン・トレーケルのヴォルフラム、ロバート・ギャンビルのタンホイザー、アンゲラ・デノケのエリーザベト、ヴェーヌス両役。1幕幕切れでブラックになる直前に振り返るヴォルフラム。あの振り返りだけでヴォルフラムが何を見て何を感じていたかがぐぐっと迫ってくる。夕星の歌の直前で、ヴォルフラムからの申し出を断るエリーザベトの、ほんのちょっとかしげる首が、また悲しい。うう。タンホイザーとエリーザベトの二重唱では、グランドピアノの上を腹ですべっちゃう。普通に考えたらお行儀悪いですが、あの二人の若々しさは、これぐらいしないと表現しきれないのでは。
D. ベルリン・ドイツ・オペラのヘンゼルとグレーテル。アンドレアス・ホモキ演出。1幕最後の天使の場面。この演出のためにこの曲が作曲されたように見えました。ピエロの姿で現れる天使達が、ヘンゼル達に幻想を見せるんだけど、幻想の中の親を見てかえって泣き出してしまうヘンゼルとグレーテル。それをみてうろたえる天使達。ごちそうを出して喜ばせ、寝かせてしまうんだけど、これがまた音楽とこれ以上あり得ないほどの融合をしていて、すばらしかった。これも何度も見たけど、見る度に泣きました。
E. ミュンヘン州立オペラが東京の引っ越し公演で見せてくれた「アラベッラ」これ以来、マンドリカが僕の「夢の役」になったのでした。ルチア・ポップさんのアラベッラ、ベルント・ヴァイクルさんのマンドリカ。ペーター・ザイフェルトさんのマッテオ、ジュリー・カウフマンさんのズデンカ。そして、サヴァリッシュさんの指揮!夢のような公演でした。
番外編:「新選組!」
いま、3巡回目です。京都に着いて、壬生浪士組をはじめたあたり。ほとんど毎回泣いてますから、これは舞台じゃないけど書きたい。殿の「はげめ」、山南さんの「たくす」など、3文字に弱い私であります。
うう。あつくなってしまった。
7.このバトンを回す人
えーと、特に回すとかそういうつもりないんですけど、これ見て「面白い」と思ってくださる方がいたら引き継いでみてくださいまし。