昨日の土曜日は、健登が通うゲラのヴァルドルフ幼稚園で、「日本の桜祭り」がありました。
毎年春のこの時期には「春祭り(Frühlingsgest)」があるんだけど、今年は特に、日本の桜をモチーフにして、日本の文化との出会いをこのお祭りに取り入れたいという、園長先生のたっての願いがあり、長い準備期間を経て、昨日のお祭り本番を迎えました。
準備の様子については、ちょっと前の日記にも書きました が、嫁さんがかなり頑張って関わっていたこともあるけど、やっぱり僕らの文化とヴァルドルフ教育の出会い、みたいな感動もあって、大変心動かされる体験でした。
特に、子供達が日本語の歌を歌いながらReigen(お遊戯みたいなものです。)をしているところなんかはかなり感動しました。感動したついでにその動画をアップしてみました。クイックタイムムービーで、プラグインのバージョンによって使える圧縮方法が違うようなので3種類ファイルを用意しましたので、ブロードバンドの方は見てみてください。
h.264
(一番きれいでファイルも小さいが、最新のプラグインが必要)
「でんでん虫のおうちは〜」のReigen (3MB)
ままさんコーラスの「さくら、さくら(5.2MB)
h.263
(ファイルは同様に小さいが、画像は乱れがある)
「でんでん虫のおうちは〜」のReigen(3MB)
ままさんコーラスの「さくら、さくら」(5.3MB)
h.261
(ファイルも大きく、画像も比較的乱れが大きいが、古いプラグインでも見られる・・はず)
「でんでん虫のおうちは〜」のReigen (4.3MB)
ままさんコーラスの「さくら、さくら」(6.3MB)
前に、人智学関連のエッセイ やシュタイナー教育の書籍を紹介したエントリ(「幼稚園の秋祭り」 「幼稚園で粘土いじり」 など)で、吉良創さんという方の「シュタイナー教育おもちゃとあそび」という本、その内容などを紹介させていただいたことがありました。僕らはこの本が大好きで、何度も読んでいます。吉良さんという方は東京の南沢シュタイナー子供園の先生で、現場でヴァルドルフ教育を実践されている方で、お書きになる事に説得力と実感がこもっているのです。そしてライアー奏者でもいらして、吉良さんがお作りになった歌もこの本に載っていました。これがまた素敵なんです!
で、嫁さんは今回、ゲラのヴァルドルフ幼稚園の先生が是非日本語の歌でReigen(ライゲン。これ、用語集に追加しました 。用語集、ずっといじっていなかった・・・わからない単語があったら用語集への追加をリクエストしてくださいねー)をやりたい、ということで、吉良さんの歌をいくつか紹介しました。それでひもを片付けるときに歌う「でんでんむしのうた」をライゲンで使うことになりました。
この時、幼稚園の先生方、とくに前園長先生のエッダ に大好評だったのが、布を片付けるときの「天までとどけ」で、嫁さんから聞いたんだけど、エッダはすっかり感動してしまって、「この歌は本当に素晴らしい!」と何度も繰り返していたそうです。
上のリンクの動画「でんでんむしの〜」はこの吉良さんの歌をドイツ人園児と先生が、1ヶ月のあいだ、毎日毎日日本語で練習して歌ったものです。この園長先生がまた熱心な方で、子どもの前で歌う前に自分が完全に歌えるようにしなければと、何度も嫁さんに発音が正しいのかとかたずねてきて練習していました。そうやって体にたたき込んでから子どもとの練習に入ったわけですね。
やはり子どもをこの幼稚園に行かせている友達が「こんなに子ども達がみんなで、楽しそうにやっているライゲンははじめて見た」と言っていました。先生の熱意が伝わったこと、健登を通じて日本への興味もあっただろうし、なんと言っても吉良さんの歌が素敵であること、色々なことが助けあってそうなったんでしょうね。
本当に感動的な光景でしたよ。動画、是非見てみてください。「さくら、さくら」はままさんコーラスが頑張って日本語で歌っているところです。
面白かったのは、先生達がみんなそろって、おはしをかんざしみたいにつかっていたこと。なんじゃこりゃ、と思ったんだけど、先生達の希望もあって登紀子が日本から送ってもらったらしい。
工作のコーナーでは、折り紙をやっていました。それから、紙をチョウチョウなどの形に切って、そこにひらがなで名前を書いてあげて名札にするというサービス。これも登紀子の担当。登紀子は小さいときからずいぶん習字をやっていたのでね。みんな大喜びで、大行列になっていました。子どもだけじゃなくてお母さんまで列に並んで書いてもらっていたもんね。
他の部屋では、うちから日本の本、写真集、絵本などを持ち出して展示。健登は仲良しのDora-Marie(健登と結婚すると言い張っている女の子その1)に、お気に入りの桃太郎の絵本を見せて説明してあげていました。
ぴかチュウままさんも、絵本を日本語で読んであげていましたね。ほんの数行なのに、読むとすごく長いと、ドイツ人達は驚いていました。漢字で書くとスペースの割に内容が多いですからね、日本語は。字幕向き言語です。
あと、うちで用意したのは、日本のお菓子。健登も食べられるようにお砂糖抜きで作りました。写真だとあまり大きく写っていないからわかりにくいかな。嫁さんとぴかチュウままさんで僕の誕生日にも作ってくれた桜餅、抹茶シフォンケーキ、抹茶カステラ。どれも大変好評でした。