嗚呼、全然日記を書く暇ありませんでした〜。すいません〜。本当は一番書きたい時期なんだけど〜。
原稿の締め切りなどもあって〜。
でも、手短に、というか、深く考えずに書きますねー。
練習、進んでいます。7月29日のトッパンホールでのコンサートは、やっぱりピアニストが服部容子さんだったわけですが、本来は7月中、つまりトッパンホールのコンサートの前に、もうかなりマゲローネの合わせをするつもりであったのですが、体調がぶっ壊れたしまった影響で、合わせを何度かキャンセルせざるを得ず、そのしわ寄せが今来ているのも事実であります。
しかし、とても「濃い」内容の練習が8月に入ってから出来ているので、内容に関してはすごく満足しています。あとは朗読との絡みが大変重要になるわけですが、これは最後のラストスパート、山本耕史さんが参加されてからの稽古にかかっていますね。
ブラームスというのは、音楽にとても重厚な響きがあって「質実剛健」みたいなイメージがあります。
このマゲローネもご多分に漏れず、そういう感じがあるんですが、僕らがこのイメージに負けてしまって、単純に質実剛健な音楽作りをしてしまうと、これは聴き手にとっては決して面白くない音楽になってしまいます。演奏する側からすると、この「質実剛健」さを存分に受け止める形になって、実は結構満足感があるので、これが大きな落とし穴です。僕らも最初はここにやっぱりはまってしまった部分があった。
でも、大家の演奏を録音などで聴くと、人によってはブラームスの音楽をいじりすぎて、逆にこの質実剛健さが失われているケースもある。うまい歌手とピアニストのペアだとこうなる危険も増えますね。
僕はディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウという歌手は大好きだし、僕自身薫陶を受けたこともあるわけだから先生でもあるのですが、この方、やっぱりうますぎるなぁと思うときが多くて、特にピアニストにジェラルド・ムーアを迎えた昔のザルツブルク音楽祭での録音は、すごくうまくて、演奏家の僕らが聴くと「あー、こんな事もやってる、へー、そんなこともやってるのかー」と、面白いし勉強になることこの上ないのですが、最終的にブラームスの音楽の骨太さは失われてしまっている感じがするのですね。
同じディースカウでも、リヒテルとのペアではもうちょっと男っぽい。バレンボイムだとまた違う「太さ」がでます。面白いもんですね。
他の演奏もたくさん聴きましたが、ドイツ語の発音、発語をこのレベルで意志的に演奏に貢献させている例はなく、やっぱりディースカウはすごい、と思うことが多いです。プライのライブも大変魅力的な演奏なのですが。
一昨日発見してしまったのですが、13曲目の「ズリマ」という曲で、アウフタクトが実は八分音符と十六分音符の二種類あるのに、これを歌い分けている演奏、無いですね。全部十六分音符で歌ってる人がほとんどではないかな。これからまた検証してみたいと思いますが。ミスプリントの可能性も排除できないけど、僕らはペータースの楽譜しかないんだよなぁ・・・。
まぁ僕らは小森・服部のブラームスをするしかないのですが、骨太さ、若々しさと繊細さ、内向的な部分、向こう見ずさ、これらをバランスよく提示できたらいいなと思います。これはまさに、なぜ僕が山本耕史さんに朗読をお願いせねばならなかったか、という押さえることの出来ない僕の芸術的欲求(大げさか?)と源泉をおなくじしています。
まだ8月12日の追加公演の方はチケットがありますので、是非皆さん、聴きにいらしてください。
サイトでの受付はもう終了しますが、マネージメントのセンターヴィレッジに電話していただくか、当日券もお出ししますので。8月12日は銀座のヤマハホールで14時開演です。
全然話は変わりますが、有楽町の交通会館に梅干しを買いに行きました。梅干しは健登の大好物なのですが、健登は甘い紀州の梅はまったく食べようとしません。食べたら顔が曲がってしまいそうな、しょっぱい、酸っぱい梅干しが大好きなのです。
こういうのがなかなか見つからないんですよね・・・・。それで、去年行った、梅干しの専門店にもう一度行きました。去年、健登が一番酸っぱい梅干しをおいしそうに試食する様をみて店員さんがえらく驚いていたという話でしたが、今回も同様。やっぱり珍しいんでしょね。子どもとなるとまず甘い方を勧められるもの。
シソが入っていない方がおいしいという事で、塩分16%だかのめちゃくちゃしょっぱい「白干し」というやつを少しまとめて買いました。
ドイツではこんなのなかなか買えないですからねー。