「利口な女狐の物語」初日は無事に終了

いやぁ、稽古場からもうちょっとレポートしたかったんだけど、結局出来ませんでした・・。残念。

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今日は無事に、「利口な女狐の物語」の本番初日を終えることが出来ました。とっても良い雰囲気で、ハッピーな本番でしたね。皆さんお疲れ様でした!写真は今日の初日パーティーの様子です。
一般公演は今日だけで、僕らの組はあと学校公演が2回あります。イマイチわかっていなかったんですが、実は僕らの組の学校公演は一般チケットも若干出るようで、これはまだ申込可能なので、ご希望の方はサイトのメールアドレスにご連絡ください。
D席のお値段で出せるそうです。


とにかく、今回は作品が難しくて、なかなかこれは辛かったですね。全体像がなかなか見えてこないんです。長い作品じゃなくて、休憩を入れても2時間くらいなんですが、音楽がまずつかみにくい。
音楽が難しいと言っても、現代音楽みたいな難しさじゃないだろうと思いきや、これはある意味、現代物よりずっと難しいですね。

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今日が本格デビューという、若い狐カップルのお二人と写真撮らせてもらいました。森さん、大久保さん、素晴らしいデビューでしたね!おめでとうございました!
今日のパーティーで、ちょっとしゃべらなくならなくなって、その時も話したんですが、その難しい作品がだんだん体に入ってきて、劇場に場所を移した頃からはずいぶん楽になってきました。まぁ僕の場合は単に、劇場にはいると嬉しくなって元気になると言うこともあるらしいですが・・・。
その時話したことのもう一つ。今まで僕は、若手という感じで、とにかくがむしゃらにベテランの先輩方に追いつこうと挑戦をしていれば良かったのが、今回は稽古場に行ってみるとどうも様子が違った。
素晴らしい舞台美術と衣装を作ってくださった乘峯さんは何と27歳!キャストも最年少のタイトルロールは28歳という事で、年齢層がかなり若くて、僕の先輩ももちろんいらっしゃったんだけど、僕もずいぶん上の方になってしまったのです。
そうなると、別の責任みたいなものが発生していることに気がついて、僕としては単にがんがんやりたいことをやっていればいいと言うわけではない感じで、これが僕は実は結構きつかったんです。こういう環境は初めてだったし、今までは僕が暴走しそうになっても「どうどう」とやってくれる先輩がたくさんいたんだけど、ちょっと様子が違うのでした。

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実際にやることが何か違うかと言われると、実はあまり違わないのかも知れないんだけど、何だか心理的プレッシャーみたいなものがかなりありました。ふう。でも、これはこれからだんだんこうなっていくんだろうなぁ。日生劇場のプロダクションでは、キャスティングはオーディションが基本なので、割と若い方が増えるのだと思うのですが。
ある意味、とても勉強になりました。
パーティーでオケの人とも話したんだけど、やっぱり難しい作品です。
でも広上さんに導かれて、僕らは安心して音楽出来ました。僕は広上さんの棒で歌わせていただくのは初めてなんですが、本当に素晴らしかった。あと二回の本番が本当に楽しみです。
ドイツの劇場では慣習の、初日で共演者に配るプレゼント、今回も自分の写真でやってみました。
最後の場面で金箔が降るので、カードも金箔が入っているやつにしたりしてね。ゲラの劇場でやっているときは、このカードで、つたないながらも何とかドイツ語でギャグを書くようにしているのだけど、日本語だと逆にちゃんと面白いこと書かないと行けない感じがして、難しかったですね。
今回は出演者が多くて、その数何と40!なので、一点豪華主義にさせていただきました。ははは。
カードが好評で嬉しかったっす。
それで、合唱の皆さんや演出部、衣装やメイクの皆さんには、恒例の船橋屋のくず餅を差し入れしたのですが、これも好評。前にも書いたのですが、この船橋屋の御曹司が小学校の同級生でね。この間あったけど。いや、だから買ってるんじゃないんですけれど。
でも、同じクラスにもう一人和菓子屋の御曹司がいて、今日は彼からも差し入れがあった!和菓子的にはすごく強いコネを持っているわけやね。
それと、新潟からいつも聴きに来てくださっているえーちゃんさんが、何と今回は出演者のためにと、見附名物「茶まん」というのを50個も差し入れてくださって、パーティーでお出ししたんですが、これがまた超大好評で!えーちゃんさん、ありがとう。お菓子にうるさい(?)テノールの大槻さんも「これ、こんなに薄皮なのにどうしてこんなにもちもちしてるんだ・・・」と感激してくれましたよ。

“「利口な女狐の物語」初日は無事に終了” への6件の返信

  1. もっそお疲れ様!観に行ってました。挨拶もせずに直ぐ失礼しちゃったけど〜。この演目、生で観たのは初めてだったのでなかなか面白かったです。DVDか何かで見た事はあったけど。

  2. 公演、とてもよかったです。
    ヤナーチェクの音楽は、たしかにやさしいとはいえないですが、歌う側でも同じなのですね。ちょっとほっとしました。このオペラを舞台で見るのは3回目なので、多少は落ち着いて見られるようになったように思います。
    視覚的にも楽しい舞台でした。
    お疲れ様でした。

  3. >加藤千春さん
    お久しぶりです!村澤さんから「今日千春ちゃん来てるわよ」と聞いておりました。
    なかなか上演されないですねー。難しい作品です。でもやらせてもらって本当に良かった。
    >ともさん
    どうもありがとう。
    3度目というのはすごいですね!もう女狐エキスパートと言うことですうね!
    最近、ヤナーチェクにはまる人の気持ちがわかってきました。

  4. 小森輝彦さんの森番は結構渋い風格で説得力がありました。装置が吊り上げられていく時にうつる影も素敵な舞台は、かなり傾斜があり、そこに小森さんは、ごろりと寝そべるところがあるからたいへんですね。
    動物たちの衣装も着ぐるみじゃないところが、とても面白いと思いました。
    それにしても、ヤナーチェクの音楽は独特で、心に響きます。

  5. 某P嬢が初めて「女狐」をご覧になった時に「森番役ってTeru氏にぴったりじゃん。」と思ったそうです。
    ほんとはまり役でした。
    Teru氏のすごいところは日本語の歌詞が明晰なところ!!!
    日本語字幕なしでも十分にいけましたよ!
    見附名物「茶まん」は「知る人ぞ知る」存在で、「明朝、50個お願いします!」って注文したら、「明日は大口(注文)が入っているんだけれどなぁ・・・」って言われちゃったんですよ。商売っけが無いというか職人肌というか、でも好評だったみたいで良かったです!!

  6. 亀レスですいません〜
    >一静庵さん
    ヤナーチェクの音楽、一静庵さんのおっしゃる「心に響く」という感じですね、本当に。僕は大好きになりました。
    ヤナーチェクデビューであった「ブロウチェク氏の旅」ではここまで愛情を感じなかったなぁ。
    >えーちゃんさん
    はまり役と言われるのはすごく嬉しいです。どんな役でもそうだけど、この森番役はやっているうちにどんどん好きになったので、特に嬉しいなぁ。
    日本語上演で日本語字幕というのは、歌手からしてみると、なんだか自分たちの発語能力を最初から信頼されていないような複雑な気持ちもありますが、ヤナーチェクはオーケストレーションも厚いし、あって良かったというのが大勢の意見な様ですね。
    茶饅は本当においしかったです。みんな大喜びでした。本当にありがとう!

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