「コジマ」の本番は、プレミエとその二日後にあった後、3週間以上開けて明日が3回目です。こういう現代物をそういう風に間を開けてやるのは、あまり嬉しくないのですが、まぁ仕方ないです。
で、自分で想像していたとおり、「コジマ」の本番の後中断してしまった筋トレは10日ほど前から再開しております。実際に強制力が働かないとなかなかこういうのって続かない・・・人間というのは弱い生き物ですね・・・って、僕の精神力が弱いだけ?
ドイツのみならずヨーロッパで一番権威のあるオペラ雑誌の一つである「Opernglas」にコジマの批評が出ていたようです。これは別途ニュースの方で出そうと思いますけど、大変褒められていて嬉しかったですね。Opernglasは僕自身が学生の時もよく読んでいたし、はじめの頃はこの雑誌に自分の名前が出るだけで感激していたけど、今でもこの雑誌は何だか特別です。
今日、実はインテンダントとアポイントメントがあって、昨日まではその準備というか、どう交渉しようと考えていたりしました。僕の契約内容に関して僕の方から希望を申し入れたのですが、基本的には受け入れられてほっとしております。これへの緊張も結構あって、日記なんて全然書けなかった。ロンドン行きの準備とかもあって忙しいのも確かだけどね。
こういう交渉も、ずいぶんするようになりました。というか、しなくちゃいけない場面が増えてきてね。最初は「ドイツ語で何か交渉するなんて・・・」という感じでしたけど、だいぶ慣れてきたなぁと思います。今日の交渉に関しては、もうずいぶん前から日本語で要旨をまとめて、ドイツ語に訳して、シュミレーションをして、と準備していたのですが、大体言いたいことを全て言えたし、相手の反応も「想定範囲内」だったし、うまく行ったと思います。
少し前には、ちょっとしたもめ事があって、それを解決するために話をしなければいけないことがあったのですが、以前より慣れてきたことでより落ち着いて対処できるようになって、またその落ち着きが良い方向に物事を導いたりして、気持ち的なスタンスが大事なんだなぁと再認識したりもしました。
インテンダントとの話では来シーズンの演目以外に来々シーズンの演目の話も出ました。このまま変更が全くないとは思わないけど、あのまま行ったらちょっと僕には忙しすぎるシーズンになります。
来シーズンの演目は多少お伝えしたかとも思いますが、まず9月にプレミエの「カルメル修道女の会話」で始まります。プーランクのオペラですね。11月にはロルツィングの「皇帝と船大工」。12月にコンサート形式でフンパーディンクの「王の子供達(Königskinder)」1月にオペレッタ「マリッツァ伯爵夫人」、多分3月にメンデルスゾーンのオペラ「兵士の情事(Soldatenliebschaften)」が人形劇として、4月に「ローエングリン」で、もう一つはなんだったかな・・・ビートルズが何とかって・・・メモしていなかったので忘れちゃいました。
僕が出演するのは最初の「カルメル修道女の会話」と「ローエングリン」の2演目だけ。それでその間に日本にヴォータンを歌いに行くことが可能なわけです。カルメルの方は主人公ブランシュの父親役、ローエングリンは悪役(またか?)テルラムントです。テルラムントは大変楽しみ。日本からヴォータンを歌って帰ってきてすぐに稽古が始まる予定なので、ワーグナーの大役を二つ続けて歌うことになるわけで、声楽的な負担はかなりなものがありますが、大変楽しみです。