今週の金曜日はバーバー作曲のオペラ「Vanessa」のゲラでのプレミエです。去年の3月にアルテンブルクでプレミエを迎えたプロダクションで、ゲラの劇場の改修が終わるまで待っていたと言うことですが、13ヶ月ぶりの稽古だというのに、その「思い出し稽古」がいきなり「通し稽古」・・・。
マジかよ・・・と思っていたんだけど、まぁマジなわけで。
しかもね、音楽稽古を15時からやりました。ばっちり3時間。そして1時間休憩入れて19時から23時まで立ち稽古やってさっき帰ってきましたよ・・・。
合唱は、労組がちゃんとあって労働条件も厳しく決まっているから、何とか早めに切り上げてもらえていたけど、僕らソリストはそんなものありませんからね。でも、こんな稽古スケジュールでやっていたらプレミエでぼろぼろの声を聞かせることになりますがな・・・。結局個人で体調管理しろ、無理ならmarkieren(声を抜くこと)して声を温存しろって事でしょうけれども。ぶつぶつ。markierenしたってね、体は同じように疲労するんですよ。声帯の負担が若干減るだけで。ぶつぶつ。
しかも、13ヶ月ぶりでいきなり通すかなぁ・・・。今、ゲラの劇場が再オープンしたばかりで、アルテンブルクでプレミエを迎えたプロダクションが、みんなゲラでのプレミエを待っている状態だったので、むちゃくちゃなペースでプレミエが出ているのですが・・・だって、トスカでの再オープン記念プレミエから数えて2ヶ月でプレミエが4つ(トスカ、コジマ、レ・ミゼラブル、ヴァネッサ)です。僕が関わっているのだけで3つ。しかも今はウィーン気質の稽古が進んでいる最中でね。僕はウィーン気質とは関係ないからまだ良いけどさ。いや、でも、7月2日から立ち稽古が始まる「カルメル修道女の会話」のコレペティ稽古は入っていて、暗譜しなくちゃいけない段階だし・・・まぁ僕の役は今回とても量が少ないのではありますが・・・、先週みたいに営業のコンサート(農家のコンサートのこと)も入ってくるしさ・・・ぶつぶつ。
で、明日は照明の仕込みで立ち稽古は出来ず、明後日にKHP(ピアノHP)、明明後日にGPです。で、休みは入らず金曜日がプレミエ。
劇場の専属ソリスト達はこの状況をまぁ理解しているから、今日の、唯一の稽古らしい稽古である今日、何とか形にしておかないといけないとわかって、それぞれ準備してくるわけだけど、これは個人の負担が大きすぎるように思いますよ。