営業とErfurtのIKEA


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バーバーのオペラ「ヴァネッサ」は、ハードな稽古日程でしたが、無事にプレミエを終え、二回目の本番もうまく行きました。オケとの稽古はGPのみで、オケピットではキュウリがごろごろ・・・・。いや、こういう言い方があるんですよ、ドイツ語で。オケの人が弾き間違いしたりしたすることをGurke(きゅうり)と言うもんでね。あれで次の日、本番は無理ぢゃ?と思うような状態でしたが、本番、何とかなりましたね。GMDのソレーン氏の手腕と言うことでしょう。


この写真は、プレミエパーティーで、Erikaを歌ったFranziskaと撮りました。彼女はこの役が言ってみればセンセーショナルな成功を収めたせいで、一度は解約となった専属契約を取り戻したんですね。その彼女が来年はエルザだもんなぁ。
フランツィスカ、本当に素晴らしいですよ。このエリカ役は若い彼女の性格にもピッタリだし、高い方がめっぽう強い、それでいて深みもある彼女の声にもピッタリで、今回も大ブラボーでした。
フランツィスカは、名ソプラノ、シェリル・スチューダーの生徒なんだよね。彼女がこれから歌って行くであろうレパートリーもスチューダーと重なる感じがします。
 
さて、ヴァネッサ本番も終わったので、またちょっと営業活動してきました。今日は往復で800kmのドライブで、その間に歌うわけですからね、毎度の事ながら疲れました。へい。
でも、今日はこれから僕がヘルデン・バリトンのカテゴリーに踏み込んでいくこと、年齢や技術との関係がかなり上手くいっていることが実証された感じなので、大変良かった。ロンドンの成果もはっきり出ております。ヘルデン・バリトンというのは直訳すると英雄的バリトンですが、バス・バリトンとも言えますね。でも大体の場合、高音も持っていないと歌えない役が多いので、低いバリトン、と言う表現は正しくない。ヴォータンはもちろんそうだけど、オランダ人、テルラムント、スカルピア、今僕に関わりのある役としてはこの辺です。
5月に遅まきながら夏タイヤに交換した後初めてのロング・ドライブでしたが、このタイヤ全然走り心地が違いますわ。ビックリしました。このアウディS4は中古車で買って、夏タイヤは幅が太めのタイヤのFelgen(タイヤの「輪縁」と言うらしい。中の金属部分です)がついていました。5月のタイヤ交換で夏タイヤはもう摩滅していたので取り替えなくてはいけなかったのですが、Felgenの幅が広いとタイヤも高い!別に狭くても良いんだよな、とおもうけど、Felgenを買い直すと安いタイヤとの差額は埋まってしまって支出は一緒・・・。うーむ。迷った末に、せっかくついていたしアルミだしこれを活かそうと言うことで少し出費したんですよ。でも高いだけのことはあるなぁ。体感速度が20kmは違いますね。160kmで走っているときに、前のタイヤの140kmくらいの感覚です。

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疲れたとか言いながら、帰りに、最近Erfurtに出来たIKEAに寄ってきてしまった。IKEAに行って買わなくちゃ、と言うものがありつつ、やはり遠いので、細かいものをちょっと買うために行くわけにも行かず、遠出をしたついでに寄ったわけです。
新しいからか、今まで見たIKEAとはちょっと外観も違う感じがする・・・。日本のIKEAもこんな感じなんでしょうか。
 

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これ、全然関係ないんですけど、僕らの大好きな川平慈英氏ににているなぁとおもって撮っちゃいました。ははは。
 
今日はロングドライブだったし、帰りにローエングリンなど聴いて帰ってきました。そろそろ勉強始めないとなぁ。オペラ的にはワルキューレで頭がいっぱいみたいな所がありますが、ワルキューレが終わってゲラに戻ったらすぐにローエングリンの立ち稽古だからね。もう譜読みは始めなくちゃ。なんだかワーグナー専門家みたいになって来ちゃったよ。ヘルデン・バリトンだ。
その録音でエルザを歌っているのが、カラン・アームストロングでありました。うーん。懐かしい。
懐かしいというのは、僕らはベルリン時代にさんざん彼女の舞台を見たからなんですね。色々な役を見ました。この方は歌だけじゃなくて芝居と雰囲気の作り方が素晴らしいですね。
そういえば、東京で丁度オペラ歌ったようですが、これはなんとファルスタッフ(新国立劇場)のクイックリー夫人を歌ったわけですな。ふむ。時の流れを感じます。もともとの持ち役としてはアリーチェでしょうからね。
話がそれていきますが、このファルスタッフのプロダクション、素晴らしかったそうですね。見たかったなぁ。・・・むむむ。と思って情報ページ見たら、ジョナサン・ミラーの演出。あれ、これ見た事あるじゃんか、と思いました。ベルリンの州立オペラでライモンディがタイトルロール歌ったあのプロダクション。装置は違う人ですね。新国立劇場のプロダクション、ご覧になった方いらっしゃいます?ファルスタッフがくどく前にぎっくり腰になっていたのを良く憶えてますが・・・。そういえばあのときも一度ライモンディがキャンセルして、この新国立劇場でのファルスタッフ役を歌ったタイトスが代役を務めてましたね。
このプロダクションでは、門下の先輩で近所(80kmくらい離れていますが)の妻屋さんや、去年の「利口な女狐の物語」でご一緒した大野さんや大槻さんが出演されてます。みたかったぁ。
 
アームストロングに話を戻すと、彼女はブラウンシュヴァイクでの「コジマ」で老いたコジマの役を歌ったんですよ。並行して二つの劇場で初演する「リング・プロダクション」だったんですね、コジマは。同じ作品ですが違うプロダクション。僕も一度ブラウンシュヴァイク・バージョンのコジマを見てみたいと思っています。演出はかなり過激みたいですが・・・。ニーチェはグラール(聖杯)をトイレ代わりにして大きいのをしてしまい、そのしたものを顔に塗る・・・と言うおぞましいシーンがあるそうです。おえ。ワーグナーへの復讐、ってことでしょうけども。
アームストロングさんはこのコジマが終わった後に日本に飛んだんでしょうね。
 
そして、全く関係ありませんが、夏のデュオ・リサイタルの情報ページ、日本語の曲名がないことに今気がつきましたので直しておきます〜。
皆さんいらしてくださいね〜。

“営業とErfurtのIKEA” への2件の返信

  1. 偶然にネットでこのサイトを見ました。佐分(サブリ)といいます、エアフルトでGINKGOぎん杏という日本料理をやっています。旧東独がおもしろくてこの旧市内のPergamentergasse6に場所を見つけて開店してはや7ヶ月Erfurtはなかなかの文化都市です。Geraも知っています。
    プロのかたには恥ずかしくていいにくいですけど音楽は趣味で混声でテナーをしています。Efurtの近くに来られた折には是非おいでください。
    当店はDeutsch-Japanische Gesellschaft in Erfurtの事務所とStammtischも兼任しています。
    日本人が音楽界で活躍されているのを読んでうれしくなってメールしました。
    では
    佐分克三郎
    Sushibar GINKGO
    Pergamentergasse 6
    99084 Erfurt

  2. >佐分さん
    コメントをありがとうございました。
    エアフルトにいらっしゃるんですね。テューリンゲン州の州都と第二の都市という関係ですが距離は結構離れていますよね。100kmくらいでしょうか。
    またサイトにもいらしてくださいね。

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