日本に戻って1週間経ちました。今日からしばらくネットにつなげないかもしれません。慌ててこの一週間に観たものとかについて書きます。
8月21日のデュオ・リサイタルの曲目について、日記かエッセイで数曲ずつ解説していく、というのをやろうと思っていますが、まだ手を付けていません・・・これはこのネット環境がないときにすこし書きためておこうかな?できたらゲラでの歌曲の夕べでの音も交えて解説していきたいと思います。
サイトでもお知らせしましたが、NHKのラジオにでる事になりました。なかなか詳細がはっきりしなくてお伝えできませんでしたが、放送日は8月15日で朝の10時からです。服部良一さんのオペラ「モモタロウ」のおじいさん役を歌います。
このサイトの管理人でもある僕の友人の服部朋子さんが、服部良一さんのお孫さんである事は以前にも書きましたが、このモモタロウに関しては彼女が仕掛け人です。このモモタロウの楽譜を発見したのは彼女なのです。事情があって初演が取りやめになったまま埋もれてしまったこのオペラの楽譜を見つけて、上演にもっていったのは、この朋子さん。数年前に岡山で上演されています。モモタロウ役は安達祐実さん。指揮は服部隆之さん。
今年は服部良一さんの生誕100周年です。それでこのNHKの特集番組があるのですが、4景からなるこのオペラの各景の間に、ラジオドラマが入ります。服部良一さんと、このオペラの台本を書かれたサトウハチローさんの、このオペラの成立時のエピソードをラジオドラマ化したのだそうです。
キャストを観ていただければわかるのですが、オペラ歌手以外に、ポップ畑、ミュージカル畑の方もキャスティングされています。モモタロウを歌われる岸田敏志さんは「きみの朝」で有名な歌手の岸田智史さん・・・芸名の字を替えられたようで・・・です。そして、リハーサルではお会いできませんでしたが、鬼の大王が鈴木綜馬さん。劇団四季にいらしてまだ芸名が芥川さんだった頃にぼくは「オペラ座の怪人」のラウルを聴いて大感激したのです。
収録は8月5日ですが、楽しみです。僕のおじいさん役は第一景と第二景に出番がありますが、意外にソロもあって、小さい役とは言え、歌い甲斐がある感じですよ。みなさん、是非聴いてやってください。
それから収録の日にはカメラも入って、プレマップという番組宣伝枠で映像も流れるようです。僕が移るかどうかは別ですけども。8月5日は頑張ってカメラの前をうろうろするようにしましょうか。ははは。
うろうろといえば、せっかくNHKに足を踏み入れたのだから、どのドラマが撮影されているかはチェックしました。しかし残念ながら目当ての陽炎の辻の撮影はなし・・・。あればそのスタジオの近くをうろうろしてやろうと思ったのですが。
陽炎の辻、二回目を観ましたが、初回よりずっとこなれた感じでよかったですねー。山本さんやっぱり時代劇はよく似合うと思います。ウナギの扱いもうまいし。芸域が広いなぁ。うなぎをすぐにつかめるようになったと指導の人が驚いていたと言う話はどこかで読んだけど。
殺陣は新撰組!の時とはテイストが違いますね。僕はこっちの方が好きだな。かっこいいですよ。映像だと特にライブとは違うから、スピード感みたいなのが大事なんだと思うんだけど、それがあると思う。彼はやっぱり運動神経が良いですね。
みね打ちにして骨を砕くところとか、最後の用心棒とのところとか、ああいう事はある意味ですごく残酷な事をしている(その人の職業をだめにして、しかも殺さない)のだけど、それを微笑みをたたえてやっている。これはとても威力のある表現なんだけれども、これがドラマの方向性としてプロダクション全体でコンセンサスがとれているのかどうかはちょっと疑問に感じました。友人を切ったことで彼は十字架を背負うわけですが、そういう修羅場をくぐってきたことでこの微笑みがでるのならば(僕はそう想像するけれど)おこんさんにさっさと過去を打ち明けてしまったのがちょっとすっきりしない。あんなに簡単に告白できる事は十字架ではないからね。あの位牌を三つ並べている事からしても、これを物語の中核に据えているのは間違いないんだけど。
あるいは、あの出来事の前から居眠り磐音は微笑んで人を切れる人だったのかな。そうだとしたら初回の流れがちょっとねぇ。まぁこの辺は今後に期待です。
僕はおこんさんすてきだと思うけど、山本さんのファンには評判悪いとも聞く・・・限られた意見かもしれないけどね・・・。でもアップが少し多いね、このカメラワーク。そうそう、近藤正臣さん、素敵ですね。アップでの表情の扱いが多すぎず少なすぎず、ばっちりですねぇ。さすが。
そう、NHKのリハの日ですが、このあと新国立劇場で、二期会公演の「魔笛」を見ました。いやぁ素晴らしかった。僕が見た魔笛の中で、もしかしたらベストかも。今までのベストは疑いなくギュンター・クレーマー演出のドイチェ・オパー・ベルリンのプロダクションでしたが、演出の方向性が、やっぱり実相寺先生の場合はエンターテイメントだから、これは比べにくい。
健登と一緒に行ったんだけど、彼のお目当てはバルタン星人。楽しんだようです。モノスタトスが「Weiß und schön, ich muss sie küssen」(色白で綺麗だ、キスしてやるぞ)と言ったら、突然健登が僕の方を見たかと思うと目を両手で覆ったのは笑った。結構県との反応がおかしかったですよ。あんまりここでは書きにくい様な反応もございました。ははは。
良く知っている同級生や後輩などが多く出演していて、何だか自分がでているくらい・・・あるいはそれ以上・・・緊張しました。皆素晴らしかったんだ。薗田真木子さんのパミーナは本当にすごくて、彼女がアリアを歌い出すとそれだけで空間が変わりました。彼女とは学生の時に一緒に「フィガロの結婚」をやって以来の友人なんだけど、本当に嬉しかったです。それから去年の女狐でご一緒した大久保陽子さんが夜の女王。これまたすごかった。こんなに安定した、しかも強烈なハイFを聞いたのは初めてかも、と思いました。夜の女王のぎらぎらした執念がにじみ出ていました。彼女は背も高くて舞台映えもするので、夜の女王は本当にはまり役でした。ジュディ・オングというか紅白の小林幸子と言うか、まぁそういう衣装なんだけど似合ってました。衣装に「着られちゃう」パターンになりやすいこういう衣装で、ちゃんと着こなしていましたね。
パパゲーノは、僕と入れ替わりでベルリンに来た萩原潤さん。彼は実相寺さんの魔笛は三回目だそうで、彼の卓越した演技力も相まって、最高のパパゲーノでした。実相寺版の独特のセリフなんだけど、どのセリフをとっても、どうしてそのセリフがそこにあるのか、はっきりと意味、意義が出ているし、一見単純で簡単と思われやすいパパゲーノの人格の複雑なところも見事に演じていらしたと思います。パパゲーノは僕はもうやる事がないだろうなぁと思っている役の一つなんだけど、こういうパパゲーノを観るとやりたくなってきちゃいますねぇ・・・。
あと、やはり女狐で共演した方や僕が留学前にみていた生徒だったひとが童子で出ていたり、知り合いは本当にたくさんいたんだけど、この辺で・・・あ、あと30分で家でなくちゃ。新幹線が・・・・。
あ、これ、魔笛の日の隅田川の花火・・・。
それから健登の散髪。関係ないねぇ・・・
「モモタロウ」はやはり、岸田敏志さんと鈴木綜馬さんだったのですね!
昨日たまたま「レ・ミゼ」を観ましたが、かつて鈴木さんがジャベールを演じた時は、バルジャン役の山口祐一郎さんと「元四季」の看板役者二人で聴きごたえがありましたよぉ?。
「陽炎の辻」のテーマ曲を歌っている新妻聖子さんは「レ・ミゼ」のエポニーヌ、「ミス・サイゴン」のキムを演じている実力派のミュージカル女優さんで私の大好きなシンガーです♪
昨日も帝劇で彼女のCD3枚買ってしまった@@@
「魔笛」は小森さんたちと同じ日に観ましたね?。
大混雑の初台の駅で健登くんとお二人のところを拝見しました。あまりの混雑で声もおかけすることができなかったけれど(涙)
今はすっかり仲の良いお友達になった大久保陽子さんの夜の女王、話は聞いていたけれどほんと小林幸子だった・・・。
夜の女王は軽いコロラトゥーラソプラノが歌うことが多いけれど、役柄の性質から言えば強い、しっかりとした声のソプラノが歌うことが望ましいと私は思っています。
そう、大久保さんのような。
はじめまして。いつも興味深く読ませていただいています。
陽炎の辻の考察も、小森さんならではの視点で書かれていていろいろ考えさせられます。
ところで、
>僕はおこんさんすてきだと思うけど、山本さんのファンには評判悪いとも聞く・・・限られた意見かもしれないけどね・
ファンの名誉の為にここだけは読み捨てならず、失礼を承知で書かせていただきたいのですが、ちょっと偏りすぎていて。
実際、ブログなど読んでいても、山本さんファンにはおこんさんの評判良いですよ。
かくいう私も可愛くてチャキチャキの江戸っ娘らしくてとても役に合ってると思います。
この陽炎の辻というドラマの素敵な所は、役者がどなたも役にはまっている点もあると思います。
山本ファンに評判悪いなんて書かれたら、中越さんに申し訳ない気になってしまって、不躾に失礼しました。
東京をしばらく離れていて、ネットにつなげませんでした。レスが遅くてすいません。
>えーちゃんさん
レ・ミゼラブルは何度見ても楽しめますよね。今回、嫁さんも一度行くんじゃないかな。
魔笛は本当に素晴らしかったですね。そう、夜の女王というのは難しいキャラクターです。本当にこの役にぴったりのドラマティック・コロラトゥーラというのはあまり多くないですよ。大久保さんはぴったりでしたね。タイプは違うけど、森川栄子さんの夜の女王も素晴らしいですよ。
>natuさん
書き込みをありがとうございました。失礼とか不躾なんてとんでもない!僕の日記が山本ファンの名誉を傷つけたり中越さんに失礼という事はないと思いますが、事実誤認があったかもしれませんね。申しわけないです。
僕は報道マンではないので、正確な情報を調査して伝達するのは僕の使命ではありません。僕が書くのは全くの私見です。それでも出来る限り、誤った情報を出す事がないように努力しています。ですから「・・とも聞く」「限られた意見かもしれないけれど」と書いたんですけどね。
本文にも書いたけど、僕は中越さんのおこんさん大好きです。これからも期待しましょう!
・・・僕は台風が来た地域にいて、陽炎の辻が放送延期されてしまい、まだ第三回を見ておりません。とほほ。