オフ

先週の週末、金曜日・土曜日にダブルヘッダーでドン・ジョヴァンニがあって、それを終えて今週はまさに公演以外には予定が入らない見通し。「オフだーっ!」という感じです。
それにこの金曜日から、友人が遊びに来てくれています。金曜日のジョヴァンニを見てくれたわけです。掲示板に少し感想も書き込んでくれたようです。ソプラノの森川栄子さんとメゾ・ソプラノの石井真紀さんのお二人ですが、この二人には健登も結構なついているので、じゃあ今回二人に土曜日は健登を見てもらって、登紀子は何とか僕の舞台を見られるのではないか?!という試みがありました。
とにかくうちの嫁さんにはゲラに来て以来僕のステ...


ージを見てもらえていないのです。まだ息子を預けることをしていないので仕方ないのですが。

結果的には、健登が食べたものをもどしてしまったりしたので、途中で帰ることにはなりましたが、とにかく1幕のほぼ終わりまでは見られた!栄子さんと真紀ちゃんには感謝感謝です!

公演の方は無事、というか、まぁ色々ありはしましたが、一応無事に終えました。
僕としては、プレミエを終わって数日ゆっくり考える時間があって、ちょっと色々問題と思っていたところの解決策を講じることが出来たのです。
これは自分がどうこれからオペラ歌手として歩んでいくか、という問題とも少なからず関係があることで、色々考えていると頭に来たり後悔したりする部分もあったのですが、とにかく次の公演までに自分一人で準備できることを準備して2回目の公演に臨みました。
ちょっとわかりにくいですよね、これ。

プレミエはプレミエで、稽古で作ってきたジョヴァンニを歌い演じることは出来たと思っています。稽古をずっと見てくれていた同僚や、今回ジョヴァンニにはのっていない同僚の反応などからも、これがかなりうまく行っていたことは確信しています。
でも、稽古をずっと見てきた人は「稽古でやってきたことがきちんと本番でも出来ていたか?」を見るわけだし、リゴレットだけで僕を知る同僚はリゴレットとの比較で見るわけです。

それ以外に、僕が今まで舞台を務める上で大事にしてきたポイント、あるいはこだわりというものがあります。稽古でももちろんそういうポイントは押さえようとしているわけですが、まだここドイツの稽古環境に慣れきっていない僕としては、それよりもまず押さえなければいけないポイントがあると、少しそれがおざなりになったことがないとはいえない。
リゴレットでは一応ドイツ語でヴェルディを何とかやって、今回はドイツ語でのレチタティーヴォ・セッコというのが大きな関門でした。このハードルはきちんと跳び越えられたと思いますが、それにかけた労力はやはりかなりなもので、こういう労力は他の歌い手にとっては全然必要のないものでしたから、稽古期間中ずっとつきまとうハンディになっていたわけです。

その自分の舞台観みたいなものでもう一度ゆっくり、「なにかやるべき事が為されていない点はないか?」と考え直してみると、色々思い当たることがたくさんあるのでした。そしてその辺を練り直したのが先週の前半でした。

結果は良かったと思います。二人の友人からも忌憚のない意見を聞けたけれど、それを聞いてもそう思いました。
でもさらに次の公演の前に少し練り直したい部分はあります。これが出来るのは本当にレパートリーシステムの良いところです。

昨日の日曜日は、友人と5人で温泉に出かけました。行ってみたらどちらかというと温泉プールという感じではあったのですが、健登も始めてプールに入ったし、なにしろ「オフだーっ」という感じを満喫しました。
最後の場面で脱ぐ関係で、ジョヴァンニ歌うたびに上半身を塗らなくてはいけないので、ちょうど良いと思って日焼けサロンみたいなコーナーに行ってみたのですが、オイルを塗らないからか5分焼いてみてみたらまだらになっていた・・・。こういうプールの日焼けマシーンじゃなくて街の日焼けサロンに行くか。ドイツは本当に日焼けサロンおおいですもんね。
2001年10月8日(月)スクリプトで読み込み

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