今日はフォーレのレクイエムのオケ合わせがありました。明日の午前中にゲネプロ、夜に本番です。
今回の演奏会はMDR(中央ドイツラジオ、かな)で放送されます。午前中のゲネプロですでに録音をするようなので、その前の今日の練習ですでに一度通す必要があり、細かい合わせをしてから最後に通しをしました。
いやぁ、うちのGMDはすごい指揮者だと思いました。
ドン・ジョヴァンニでもすでにかなり彼のすごさは感じていましたが、フォーレを聞いてさらにその感は強まりました。バトン・テクニックはしっかりしているし、歌手との稽古は自分でバリバリピアノを弾いて稽古をつけるし、耳...
もいいし。でも特にすごいと思うのは、演奏の現場での彼の集中力と自由さです。そして演奏を楽しもうというオーラをいつも発しているのです。ドン・ジョヴァンニの本番でも、彼はオケピットの中からそういうポジティヴなオーラをずっと発し続けていました。
締めるところは締めるし、音楽的にはかなり厳密に自分の希望を通す人だけど、伴奏もちゃんとしてくれるのです。ドン・ジョヴァンニの批評でも「これから名前をなす人だ」と書かれていたけれど、僕もそう思います。こういう人を自分の音楽的なシェフとしてもてることは幸せだなぁと思います。
でもけっこう可愛いところもあるんですよ。ドン・ジョヴァンニのプレミエの後にちょっと彼と二人で話をすることがあって、そのときに僕が「あなたと一緒にドン・ジョヴァンニを出来たことを誇りに思う」といったら、ちょっと赤くなってましたよ。まぁ20代の若者だもんね。
やはり彼が振る年末の第九も、僕がバリトンソロを歌うことがはっきりしたので、こっちの方も楽しみです。
2001年11月28日(水)スクリプトで読み込み