今日はアラベッラの音楽稽古でした。
いやー。やっぱり美しい音楽だ。なんだか稽古で歌えるだけでもう幸せという感じです。
ニュースレターの方にちょっと書いたんですけど、今が僕にとって、このマンドリカという役を歌う最初で最後のチャンスなのです。
・・・というのはちょっと大げさというか間違いというか。
どういう事かと言いますと、このアラベッラのスコアに、マンドリカの設定として以下のような記述があるのです。
「たくましいエレガントな男性。年齢は多く見積もっても35歳。純朴な雰囲気がある。とても良い服装をしていて、田舎臭さは全くな...
い」
僕は来年3月36歳になるので、この設定の中でマンドリカを歌えるの箱の2月が正に最後のチャンスだと言うことです。もっともこれは、この難役を35歳以下で歌う人があまり多いとは思えませんし、舞台で35歳に見えればいいわけですから、本当は最後のチャンスではないともちろん思っています。
マンドリカという役はやはり僕の声にとっては少しドラマティックすぎるのです。オランダ人などという、マンドリカよりもドラマティックな役を歌ってしまったので、こういう事言うのも変な感じがしますが。
でも今日稽古で歌ってみて、いい感じでいけそうな感触を得ました。
そろそろ12月20日の真紀ちゃんとのジョイントリサイタルの準備も大詰めです。
今回は、ヴォルフの「イタリア歌曲集」がメインなのですが、この歌曲集は「歌い」と同じくらい「しゃべり」の部分が大切な曲・・・というか言葉の繊細さ、コケットリー、皮肉などが重要なエレメントなので、これをお客様に是非出来るだけリアルタイムでうまく実感していただきたいと思い、片山明子さんという方に朗読をお願いしました。曲と曲の間に朗読を挟んでテンポよくすすめるつもりなのです。
この朗読テキストを真紀ちゃんと手分けして作っているのですが、より短くてわかりやすく、しかもニュアンスに飛んだものを作ろうと苦労しています。でもあと数日で仕上げなくちゃ。片山さん、お待たせしてごめんなさい。
2002年12月3日(火)スクリプトで読み込み