今日は「ファン感謝デー」

お陰様で長男は昨日、無事に退院しました。心配して下さって掲示板の方に書き込んで下さった皆さん、ありがとうございました。

今回は、わりと前触れなく、また他の症状なく熱が上がって痙攣になったのでびびったのですが、何らかのウィルスであろうという以上の事はわかりませんでした。

この春にホメオパシーを始めて以来、つまりいわゆる現代医学の行き方に必ずしも寄り添わない方向で健康のことを考えてきているわけですが、実際的に軋轢を体験したのは今回が初めてで、やはり大変だなと思い知らされました。

まず入院してすぐに、座薬の解熱剤投与に関して「ちょっと待った」を...


やることに始まりました。もっともこの解熱剤を避けるということはホメオパシーと関係なく、以前から問題だったのですが。
ドイツでは、日本に比べて熱性痙攣の発生率はずっと低いのです。当然医師も、実際の経験は少ないわけです。日本の育児書では熱性痙攣が、熱性痙攣である範囲では(つまり転換などの兆候がない場合は)脳に対する危険は無いと言いきっているものがほとんどですし、医師もそういいます。
でもここドイツでは、「脳に危険だ」と言う医師が少なくありません。経験のある小児科医はその限りではありませんが。
で、一度熱性痙攣をやった子供はもう38度5分以上の熱があると解熱剤を投与されます。

でも、僕らは体温の推移を正確にグラフ化したのですが、解熱剤の投与後に熱が下がり、約6時間後くらいに効き目が薄れてまた熱が上がってくるときの上昇スピードがすごいことを知ったのです。幸い一人経験豊かな小児科医を紹介されていて、この先生は僕らの話しも良く聴いてくれる(ちなみに聴衆としては僕のファン)ので、この先生とはこの件についてよく話し合ったのですが、この急な上昇こそが、熱性痙攣には危険なのです。

ホメオパシーだけでなく、現代医学の考え方の範囲でもよく言われることですが、熱が出るということは、その発熱そのものに機能、意味があるわけで、熱を押し下げることは少なくとも最良の解決ではないわけです。でも痙攣を避けるためという苦肉の策として解熱剤という事になるわけですが、もし熱の高さでなく上昇率こそが危険なので有れば、この解熱剤の投与には意味がありません。
そして、この解熱剤を繰り返し投与することが、髄膜炎の危険を大きくすることはホメオパシーの中で指摘されています。

僕らが経験した範囲では、ホメオパシーで健登の熱に対処したときの方が、熱をきちんと出し切った結果、下がりきるのも早いのです。そしてホメオパシーの薬は元の元素が数字としては含まれていないくらいに稀釈されていますので、もちろん副作用は全くありません。

今回、どうして病院に入院せざるを得なかったかというと、土日で、僕らがこれから行こうと思っていたホメオパシーの医師に連絡がつかず、今までお世話になっていた話の分かる小児科医の先生にも連絡がつかず(自宅の電話番号までいただいていたのですが)、熱の原因が分からない状態で自宅にいるのは良くないと判断したからです。大変残念ですが、結果的には数回解熱剤を投与されました。

聴診で肺も大丈夫と言われながら、念のためにレントゲンを撮るかもと言われたのですが、これはなんとかやめてもらいました。
抗生物質の投与も提案がありましたが、意味があるのか疑問な状態での投与はしたくないと反対し、せずに済みました。

僕らの意図を汲んでくれる医師や看護婦さんも何人かいたので、何とかなりましたが、ホメオパシー的考え方を全く尊重しない人ばかりの中では、意志を通すのは大変難しいでしょう。わかっていたことではありますが、初めて実際に体験しました。これからもまたあるでしょうね、こういう場面は。

さて、それで昨日退院してきて、今日の「ファン感謝デー」(直訳すると「ドアの開いた日」)には健登も参加しました。登紀子と健登はこの「ドアの開いた日」をとても楽しみにしていたのでなんとかその前に退院できて良かった。
僕はナブッコのアリアの前半を歌いました。写真はステージの間にホワイエで撮ったものです。

しっかしこの1週間。健登が痙攣を起こしたのが「フィレンツェの悲劇」の再演GPの直前と直後。入院して、次の日は「フィレンツェの悲劇」の再演。その翌日から、「ナブッコ」「第六の時」(新作オペラ。カフカの「ある流刑地の話」が原作)の稽古と「フィレンツェの悲劇」の本番が入り乱れる中、病院に毎日大体2回通って・・・というのはマジきつかったですね。登紀子は病院に一緒に泊まって、この解熱剤をめぐる戦いをして、健登はもちろん病気と闘って。家族3人、みんなよく頑張ったなぁ。
2003年9月6日(土)スクリプトで読み込み

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