新選組!の音楽


image
あまりに脈絡がないので、いきなりこの話題にもっていくのはためらいもあったのですが・・・。今日、大河ドラマ「新選組!」の第40話を見ました。あと9話で終わりなんですね。しんじられん。実は結構、うちは夫婦でこの新選組!にはまっております。どちらかというと嫁さんの方がはまっているけどね。もともと三谷幸喜さんは大好きなので、今回の大河は始まる前から注目しておりました。我がサイトの管理人さんの従兄弟さんが音楽担当していることもあるしね。



image

最初は、いわゆる一般的な新撰組のイメージと違う部分が多いという事で、批判が多かったり視聴率もいまいちだったりしたようですが、まぁこれだけよいものを作っているんだから今になっても視聴率が低いという事はまさかないと思うんだけど、その辺はどうなんでしょうね?日本にいないと細かいことはわからないので・・・。
どうして、今日これを書くかというと、あまりに頭に来たからなのです。まぁ些細なことと言われれば些細なことかも知れないけど、僕はどうしても我慢がならなかった。なにがそんなに気に入らなかったかと言いますと・・・。
今までの新選組!の中で、僕が大変気に入っているシーンの中の一つに、こういうのがありました。「芹沢鴨、爆発」という回だったと思うんだけど、浪士組が京都に向かう途中で、先番宿割を任された近藤勇を助けて試衛館の仲間が部屋割りを手伝うんですけどね。部屋の割り当てをしている堺雅人さん演じる山南敬介に、ある浪士が「疲れたから足を洗う水を桶にくんでこい」とからむのです。ここで普段にこやかな山南さんがキレかかって、一触即発の雰囲気になるんですが、土方がとぼけた味を出しつつ場を収める。そこで山南さんが「キレかかる」ところの音楽が、僕はとっても気に入っていたのです。僕がわかっている範囲では、その音楽はそこでだけ使われていたんだけど、なんと今日見た第40回の「平助の旅立ち」で、その音楽が伊東甲子太郎にあてがわれていたのです・・・ショック。それはあんまりでしょう、三谷さん。いや、三谷さんの判断じゃないよなぁ、きっと。当たり前だ。ミファソドシー、ミファソドシーってフレーズを低弦が繰り返す、それだけのモチーフなんですけど、これは僕にとって今までは「山南敬介の怒り」だったわけです。それが「伊東甲子太郎の悪だくみ」に成り下がって(谷原さんのファンの皆さん、ごめんなさい)しまった・・・。
こう書いていると、僕はつくづく堺雅人さんが演じる山南敬介が好きだったんだなぁと思います。切腹の時はもちろん泣いたけど、それより泣かされたのは、次の回の冒頭、山南さんが坂本龍馬に託した3文字でした。「託す」ってね。あぁだめだ。こうやって書いていてもまた泣けてくる。見たときは声を出して泣いてしまった。
新選組!での「危険な3文字」ってのがあって、多分最初に泣かされたのが、松平容保の近藤に対する「はげめ」でした。なんて事ないと言われればなんて事ないのかも知れないけど。やっぱり台本が良いよなぁと随所で思わされます。それからキャスティングが素晴らしい。
そもそも初めて三谷作品を見たのは、ベルリン映画祭「ベルリナーレ」がきっかけでした。僕がベルリンに留学している頃に「ラヂオの時間」がベルリナーレに出品されたんですね。これは僕は見に行けなくて嫁さんがドイツ人の友達といってまぁ笑いに笑って帰ってきた。それで僕も日本に帰ったときにビデオで見たんだな、確か。合計5回以上は見たと思います。三谷作品の奥の深さだと思うんだけど、5回目に初めて見えてくる伏線というのがあるんですよね。作家の旦那さん役の「ハインリッヒー!」という絶叫は忘れられません。うーむ。こんな事を書いてもわかる人は殆どいないだろうなぁ。
それからついこの間DVDで「オケピ」もみましたな。これも管理人さん従兄弟氏が作曲・指揮をしておられましたね。布施明さんにこれまた泣かされました。あの人は本当に歌が素晴らしくうまいですね。ラヂオの時間のエンディング・テーマもよかったけど。
とか何とか言って、役者として一番刺激されるのは、藤原竜也君です。彼は本当に凄いと思う。もっとも他の作品を見た感じから言うと新選組!での藤原君は本領発揮していない感じがするけど、それでも台詞が一番すべらないし、表現の一貫性が凄い。あの年齢でねぇ。おそろしや。やっぱり蜷川さんが素晴らしいんでしょうか。
2004年10月19日(火) No.350

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です