ビルケさんの訪問

いきなりビルケさんと書いてもなんだか分からないと思いますが、今健登が行っている幼稚園の前園長さんです。嫁さんが、幼稚園で行われているオイリュトミーの大人向けクラスで知り合って、幼稚園の園長さんをおやめになったあとはベビーシッターもしているという話でした。うちもベビーシッターはいつも探しているし、一度ゆっくり幼稚園の話などもうかがいたいし、と言うわけで遊びに来ていただきました。
ところでオイリュトミーというのはヴァルドルフ教育の一環で体操のようなものですが、定義が大変難しい。困ってインターネットで日本語で検索してみたら、結構色々出てきたのですが、どこのサイトでも定義に困っている様子がうかがえてなんだか笑ってしまった。


ギリシャ語で「美しいリズム」という意味であることもさっき知りました。僕自身は、言葉を身体で表現するという事が大きな柱だと思っていたのですが、そればかりではないのかな?僕自身はまだ体験出来ていませんが、嫁さんはそういうわけで毎週火曜日は幼稚園で大人用コースを先生方と一緒にやっているし、幼稚園の季節ごとのお祭りでは子供たちのオイリュトミーも見ています。これね、結構感動的ですよ。まぁ親ばかも入ってるんですが。
さて、ビルケさんがいらっしゃるので僕はまたピザを焼きました。大変好評であった。
ビルケさんは旧東ドイツ出身ですから、1989年まではシュタイナー教育、ヴァルドルフ教育に触れるチャンスはなかったはずだよなぁと思っていたら、やっぱりそうだったみたいです。ただ、その前から幼稚園の先生ではあったようです。
壁が開いてすぐに西側の親戚を訪ねたときに、なんと汽車の中で人智学関係の人と偶然知り合ったのがシュタイナー教育との出会いだったそうです。本当に人生、何がきっかけになるか、分かりませんね。
その汽車の中で知り合った人との話でヴァルドルフ幼稚園と言う言葉が出てきて、興味を持ち、見学に行き、行ったとたんにその虜になってすぐに研修を申し込んだそうです。その時もう50歳だったそうで、研修期間から断られたりしたのにもかかわらずあきらめずに押し切って研修を3年間ライプツィヒで受けた。
この研修はかなり厳しいものだったようで、40人だった研修生は3年後に修了するときは半分の20人になっていたそうです。
その後ゲラにいらして、最初は事情があって、既にあったゲラのヴァルドルフ幼稚園ではなく、ふつうの幼稚園に勤めたそうですが、やっぱりヴァルドルフの考えに一度はまってしまうと結構周りの先生と意見が合わないことも多くなり、嫌がらせを受けて幼稚園をやめてやはりヴァルドルフ幼稚園に移ることになった。そうしたら彼女が面倒見ていた園児20人全員が一緒にその幼稚園をやめて、一緒にヴァルドルフ幼稚園に移ったそうです!これはびっくり。
それ以前に12人しか子供がいなかった当時のヴァルドルフ幼稚園は、ビルケさんが加わったことで子供が一気に増え、それ以来はずっとその園児数を保っているそうです。
僕らが他の幼稚園を見て強く思うことを、やはりビルケさんも先生の立場から感じていて、話が弾みすぎて困りました。教育の話だけじゃなくて人智学の方まで飛んで、全然話が終わらない。本当は健登とも遊ぶということ出来てくれたんだけど、話が盛り上がっちゃって、健登が遊んで欲しくてぶーぶーいってました。
物静かな方なんだけど、うちに秘めている情熱が感じられるのです。50歳でシュタイナー理論と出会って、それから幼稚園の園長さんもやったという行動力を、お話ししていると沸々と感じます。初めて話すのにもう意気投合しちゃって。なんだかすごく好きです、この人。
健康、医療の話にもなったのですが、僕らが今やっているホメオパシーというのは、シュタイナーとも強い関連があります。日本のシュタイナー関係の書籍に、シュタイナーの理論から派生したのがホメオパシーという医療だという記述もあったのですが、これは多分あまり正確じゃないと思う。人智学の中に医学部門もあって、最近では人智学の医学と現代医学の両方のチームが協力しあう研究機関も出来ているそうです。
つまり人智学医学とホメオパシーは、かなりの部分共通する理論を持っているし、根本的に同種両方であることは同じだと思うんですね。でも人智学をベースに作られている薬は、複数のレメディーが混ざっているものが多いようで、現代医学とホメオパシーを両方学んだ人からは認知度が低いみたい。
でもね、健登のアデノイドにはばっちり効いたんですよ。だから僕らは信じてるけど。
ホメオパシーにしても人智学医学にしても、現代医学では説明出来ない理論なんですよね。原物質の分子が一つも含まれていないくらいに希釈した溶液を乳糖にしみこませたものが薬として使われるわけで、単なる砂糖玉でしかないはずなのに、これが効いてしまう。いやーすごい。いや、話がずれた。
で、僕らは今も、ホメオパス(ホメオパシーの医師)を探しながら、自分たちの独学でホメオパシーを実施しているんだけど、やっぱりちゃんと医者にかかりたい。でもシステム上、簡単にかかれない部分があるのですね。最初に面談をするのですが、そこですごく個人的なことも洗いざらい話さなくてはならないのです。個人的というか、前世とかそういうところまで話が及ぶので、やっぱり医師は慎重に選びたい。
で、ビルケさんがかかっている人がすごく良いようなので、地理的にはかなり離れているのですが、行ってみようかなぁと言う気になっています。

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