頭に来た!



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少し前の話なんですけどね。日記に書いていなかったのを思いだして書いてみたらもう一度頭に来てしまった。何の話かというと、うちの住居の管理会社なんです。このアパートは場所とか日当たりとか、そう言う意味ではとても満足しているんですが、管理会社がひどい。


僕らが入居したときの管理会社もひどかったんですが、どういう経緯なのか僕らが入った1年後くらいに管理会社が変わりましてね。「やっとあのひどい管理会社とおさらばだ」と他の住人と一緒に一度は喜んだのですが、賃借人保護連盟(Mieterschutzbund。あまりに直訳なんだけど、うまく訳せない。)の人たちによると、新しい方の管理会社もかなり問題あるとか。コレクトという名の会社なんですが、「この会社の業務内容は、会社名(コレクトとは正確とか几帳面という意味です)からはほど遠い」という話でした。だから覚悟は一応していましたが、やっぱりひどかった。
2002年の暖房費、管理費などの請求が、まぁめちゃくちゃ水増ししてありましてね。毎月管理費などは積み立てているのですが、年度ごとにかかったお金と差し引いた計算書が送られてきて、積立金が多かった場合は次の年度の月々の積立額が減り、足りなかった場合は追徴金の請求が来るわけです。この賃借人保護連盟に駆け込んで、間違いを細かく指摘してもらって、管理会社のコレクトと交渉してもらった結果、276.88Euro請求されていた追徴金が94,10Euroになりました。約3分の1ですよね。
この交渉のために14通の手紙のやりとりがあり、時間も約1年かかりました。手紙のやりとりがある度にコレクトの方は新たなごまかしを思いついて請求を増やしてきたりするわ、手紙の日付が手紙の到着の2週間前くらいになっているわ・・・。
この日付って意外に大事でね。訂正した請求を新しい手紙でいちいちしてくるわけですが、その都度新しい期限を設定してくるわけです。で、新たに設定された期限まで、手紙に書いてあるその手紙の発送日付からは結構日数があって、一見支払い猶予期間がきちんとおかれてあるように見えるんですが、実際に手紙が到着した日から支払期限まで数日しかないという事が多いのです。つまりこちらが支払期限を守らなかったという状況に追い込むためにそう言うちゃちな手を使ってくるわけです。ドイツではほとんどの場合郵便は翌日に着くし、これはドイツの郵便局がはっきりそううたっているので、到着日の前日か前々日に投函されたはずなのに、手紙の日付から到着日まで2週間くらいあるって、これはそう言う操作としか考えられないです。
だから、途中から手紙にいつも、その手紙の到着日を記入する癖がついてしまった。
前段の説明が長くなった。
2002年の費用はめでたく3分の1になって支払い、これで済んだのですが、この交渉に1年かかったので、これが済んだ頃には2003年の分の請求が来たのですね。この額が2002年の倍くらいになっている。しかも見てみると、この建物には今管理人がいないのに、管理人の人件費が請求されているのです。
そう、管理会社が変わってから、管理人がいないのです。だから雪かきとか、建物のゴミ収集所からゴミ箱を決まった日に出すとか、そう言うのを我々住人がやっているわけです。それなのに、その管理人費用が請求されている。
こういうのを、まさに「恥知らず」というのだと思います。どうしてこういう事を思いつくんだろう。また賃借人保護連盟とのやり合いで、手間が全て無駄になるのがわかっているのに。それとも彼らにはわかっていないんだろうか。
で、当然賃借人保護連盟に行って、不服申し立てしてもらった。そうしたらですね、数日前に管理会社コレクトから手紙が来たのです。
この件に関しては賃借人保護連盟とやりとりすることになっているはずなのに、何だろうかと思って開けてみてびっくり。
要するに、この建物の所有者と話した結果、これ以上費用の未払いを待つ事に甘んじる気はなく、この手紙を最後の警告として、その後は即刻、訴訟手続きにはいるという。
脅しです。あったまにきた。大体ね、これ訴訟にしても彼らに勝ち目ないですよ。それに僕らもそうだけど、多くの人は訴訟保険に入っているから、訴訟になっても怖くはない。この訴訟保険って、ドイツ人らしいですよね。日本人が家庭レベルで訴訟保険なんて入らないですよね。大体存在するんだろうか。
コレクトの前のデルタという管理会社からも一度脅されたんだった。デルタとのもめ事の時は、彼らのミスで契約書に書かれている総面積が、実際より少なくなっていると言うことで、結果的に家賃が少なめに計算されていると。で、後から追加して払うように請求されたのです。
でも、契約書に面積あたりの家賃が記されていない契約書で、総面積が間違って記入されていても家賃を後から訂正して請求された場合は賃借人はこれを拒否出来るのです。判例もあって、これははっきりしている。
そうしたらね、デルタの社長のヴィンツェンツ氏。「誰だって間違いはあるでしょう。あんただって間違うことはあるはずだ。だから払ってくれ」という。僕は「払う必要のないものは払いませんよ。ミスをした側が悪い」と言ったらね。「だったら出て行け!あんたたちのおかげでえらいストレスになってるんだ!」と来たんです。訴訟であちらに勝ち目がないのがわかっていたから「訴えたかったら訴えて下さい。あなたに勝ち目がないのはわかってるんだから」とだけ言って帰ってきたけど。これが2年前か。
僕らのところにはその後は脅してこなかったけど、3階の家族には「特別解約通知」を送りつけてその翌日に期限を設定し、本当に翌日に強面の男数人つれて「さあでていけ」と迫ったそうな。おっそろしー。
いや、これは昔話であった。今はコレクトの方。
彼らが設定した期限が今回は3月10日。手紙の日付と到着日、今回は初めてつじつまが合っていた。さぁ本当に訴訟を起こしてくるだろうか・・・。
どうしてこんな管理会社ばっかりなんですかね。賃借人保護連盟の話では「残念ながら、誠意を持って仕事している不動産会社を見つけるのはかなり難しい」・・・ですって。
ここに引っ越してくる前の管理会社は、賃借人保護連盟に言わせると、まだましな方だったとか。でもね、そこもまだ僕に敷金をかえしていないんですよ。もうすぐ3年になるのに。これでましなんだからね。ここは敷金を返すのが遅いので有名らしいです。もちろん後から知ったんだけど。
僕らとしては、これをしつこく請求していないのは、昔の家の暖房費などの追徴金の額が敷金を上回っているからなんですね。この請求も水増しされていることはわかっているんだけど、想像で水増しを割り引いても敷金を下回らないだろうと言うことで、賃借人保護連盟の担当の人と相談して、結局つっつくのをやめているのでした。
ベルリンではプライベートで貸している家を借りて、全く問題なかったので、あれはラッキーなケースだったんだなぁと痛感します。都市を問わず、住居管理会社と問題を持っている人、友人でもたくさんいますからね。
この日記を書くにあたって2000年8月9月の日記を読み返してみたのですが、ゲラに来て住居を借りる時に、契約書の解読に四苦八苦したんだったなぁ、と懐かしく思い出してしまった。

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