トスカの稽古は進んでおります。僕にとって立ち稽古1日目だった火曜日の朝と夜の稽古で、最後のテ・デウム以外の1幕は全てついてしまった。マティアス・オルダーグ氏は仕事が速いです、ホント。いつもそうなんですけどね。
写真は衣装のスケッチです。衣装合わせもありましたが、すごくかっこいいです。わーい。
水曜日は、朝にトスカの第二幕、夜はオペレッタ「モスクワ、モスクワ」の本番でした。本番の前にアルテンブルクのメイク工房で、スカルピアのカツラのための型を取りました。カツラの型を取るなんて初めてだ。
で、木曜日はこの間一度歌ったクリスマスコンサートの第二回の本番で、立ち稽古は夜だけの予定でした。ところが・・・。
水曜日にメールで送られてきた木曜の稽古予定表を見てみると、朝10時からトスカの2幕立ち稽古、14時半からアルテンブルクでクリスマスコンサート、18時からまたトスカ2幕の立ち稽古となっている。
これはあり得ない話で、おそらくミスなので、劇場の制作に電話をしたら、どうも本番のことを見落としていたらしい。
僕らの労働条件としては、本番前4時間は稽古が入ってはいけないことになっています。この予定では、14時くらいまでトスカの立ち稽古があるでしょうから、本番30分前に稽古から解放されることになる。だいたい、一日の稽古、本番は二コマまでというのが基本で、三コマ目に関しては、例外的にしか認められないはずなのです。本来は残業みたいに手当が出るんですが、うちの劇場では少なくとも今までは出ていなかった。そういえば首脳陣が変わってこの辺は変わったかもしれないな。
でも、その後どうなったか制作から連絡が入らないので、こっちから連絡してみた。カツラの型を取るために、もうアルテンブルクの劇場に早めに入っていましたが、制作には連絡つかず。どうしたらええんじゃい!?と怒っていたら、たまたまトスカの演出家で劇場の現インテンダントのマティアス・オルダーグ氏がアルテンブルクの劇場にいることがわかったので、その稽古予定がどうなあったか聞きに言ったのです。
そうしたら、コンサートはノヴィク(新しく入ったもう一人のバリトン歌手)に歌わせるからお前は稽古に来いという。げろげろ。普通は当然、本番が優先されるのですが、まぁ例外的にそうしろと。僕は彼の部下ですから、従うしかない。マティアスは先週、体調を崩してトスカの立ち稽古は1週間遅れているから、おしりに火がついているのでしょう。いくら仕事が速いと言ってもね。
クリスマスコンサートの指揮者のトーマスは当然この判断に怒り心頭で、自分の上司である音楽総監督と電話で相談する、音楽監督はインテンダントともう一度話す・・・などのやりとりが「モスクワ、モスクワ」の本番のあとにあったようで、木曜日の朝にトーマスから電話がかかってきた。
僕はもう、今日はトスカの立ち稽古が2回、という予定だと思ってそのつもりでいたんだけど、トーマスは「音楽総監督が掛け合って、トスカの稽古は13時で切り上げてもらうから、そのあとアルテンブルクに来て、コンサートを歌ってくれないか・・・」という。むむむ。
これね、移動もあるからね。むちゃくちゃですよ。3時間立ち稽古して、すぐにアルテンブルクに車で行ってコンサートを歌い、またゲラに戻って夜18時からまた立ち稽古をやれと・・・。普通断るわなぁ。これは規則がありますから、僕が自己犠牲を払って首を縦に振らない限りは誰にも強制は出来ない事です。でも、「小森氏はシーズン中に長い客演休暇を取っているんだよねぇ・・・」みたい話もどこか出ていたらしく、それを言われるとなぁ・・・。
まぁせっかく僕を入れてプログラミングしてくれたトーマスもこれじゃかわいそうだし、色々考えましたが歌うことにしました。本当に大変だったけど。一日の仕事として立ち稽古二コマで十分大変なのにさ、その間にコンサートの本番を歌わせるかね、普通・・・ぶつぶつ。
でも、コンサートはお客さん一杯で、喜んでもらえたのでよしとします。もう二度とこういう事ないようにしてね、ホント。
そして、その2回の立ち稽古と、今日の二回の立ち稽古で、2幕全部ついちゃいました。僕にとってはトスカはほとんど完成したという事だ。あとはテ・デウムだけ。でもこれは合唱のさばきが出来ていないだけで、僕の立ち位置は変わらないので、これも出来ているようなものです。立ち稽古、7回でですよ。ものすごいスピードだよね。
すごいハードなスケジュールですね。体に気をつけてくださいね。
お久しぶりです。新しいブログ、デザインがさらにすっきりされてていいですね!
オペラ歌手も会社員なんだなと改めて納得です・・・。お忙しそうな様子が伝わってきますが、体調には気をつけられて、すばらしいパフォーマンスを披露なさって下さいね!
よいクリスマスをお迎えくださいませ・・・。
ich will mal versuchen einen eintrag zu schicken mit einer anderen mailadresse die ich erfunden habe. eko sagte man müsste keine emailadresse eintragen. im moment ist wieder sehr viel spammail in meinem postfach.
>ともさん
はい。かなり厳しいスケジュールです。自分の身は自分で守らないといけないですね。
>姉御さん
お久しぶりです。頑張ります。そう、サラリーをもらっているので、身を預けているようなものなわけですね。
>Jörg
Ja, es klappt doch. Ich habe so eingestellt, daß man ohne e-mail adresse kein Komentar schreiben kann.
Aber diese Geschichte mit Spam ist echt seltsam…und unangenehm.