日本に飛びます


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みなさん、素敵なクリスマスを過ごされたでしょうか。僕は明日、日本に飛びます。1月からの立ち稽古に参加するため1月になってから帰国しようかと思っていましたが、年末の音楽稽古に参加できる可能性が後から分かり、予定を早めました。
 
それにしても、こんなに日記を書けなかったのは本当に久しぶりです。楽しみにして下さっている皆さんには本当に申し訳なかったです。でも、忙しいだけじゃなくて体調崩したりいろいろあって、全然書く暇がありませんでした・・・。



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ハーゲンから戻った後、疲れがとりきれなかった事もあるのか、体調を崩しました。健登がチェロを習っている音楽教室のクリスマスコンサートの最中にどうも様子がおかしい、という感じになって、休憩で帰ったのですが・・・健登の出番は前半だけだったので見られて良かった・・・家に帰って布団にはいったらどんどん熱が上がってきて、38度5分まですぐに上がり、体の節々が痛いのでこれは辛かったです。うんうんうなってました。で、翌日のKonzert für Sieは急きょキャンセル・・・。あーあ。いままで本番のキャンセルはほとんどしないで済んでいたんですけどね。8シーズン目にしてガッチリ休んでしまった。もっとも他の同僚はわりと気軽に休みますね、本番でも。いや、気軽という事はないんだろうけど、日本人の感覚とはかけ離れているとは思うな。
 
いや、出発前夜に、この二週間の出来事を全部報告していたら大変だ。もうね、パッキング大嫌いなんですよ。本当に。でも税金申告とかいろいろあって、昨日はトスカの本番だったし、今日までまともにパッキングにかかれなかった。もう今日は狂ったようにパッキングしておりましたのです。疲れました。まじで。

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で、この僕の風邪が健登にうつったのか、健登も高熱を出したのです。悪い事したな・・ごめんよ。僕は最初は健登の鼻風邪から僕に来たかと思っていたけど症状が違うもんな。で、少し回復した健登と僕で、クリスマスイブには足湯をしておりました。暖まるからね。足湯をしながら「大泥棒ホッツェンプロッツ」を読んであげました。これは僕にとっては思いでの本でね。僕が小さい時に読んだんです。もちろんその時は日本語だけど。で、僕はベルリンで学生やってた時に・・・もちろんまだ健登は生まれてない・・・自分で原作を読みたくてこのドイツ語のホッツェンプロッツをかって読んでたんです。それを息子に読んでやっているというのは何かしら感慨深い。
 
昨日のトスカの本番に、ウィーンからバリトンの石崎秀和さんが見に来てくれました。インテルメッツォで共演して以来の友人ですが、今はウィーンで文化庁在外派遣研修員として派遣されています。僕よりずっと若いけれど、才能溢れるバリトン歌手です。会うのは本当に久しぶりだったなぁ。彼もお子さんが生まれたばかりで今は単身赴任。ちょうど健登が生まれた時の僕の年齢なんですよね、彼は。
  

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今回は一ヶ月、僕はひとりで日本に滞在します。家族とこんなに長く離れるのは久しぶりです。健登はかなり文句を言っていたけど、まぁ受け入れたらしい。どうもパパがいなくて寂しいと口に出すのを若干我慢している様子があるので、かわいそうだなぁと思う。でも僕がこういう仕事をしている以上はある程度は仕方ないからね・・・。
で、今日はパッキング地獄のなかでも時間をガッチリとって、健登と遊びました。クリスマスプレゼントであげた「Waldschattenspiel」森の影の遊び、って感じですか。やってみたら思いも寄らぬルールで、なかなか面白いです。部屋の電気を消して、ロウソクの光だけにします。明るくして撮った写真の方で見えるかな、と思うんですが、7人の小人がいるんです。
 

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一人の大人と7人までの子供(もしくは大人)で遊べるゲームで、その大人が一人でさいころを振って、このロウソクをさいころの目だけコマを進ませます。そうすると、立っている10本の木の影がその都度変わりますね。小人は最初に木の陰に隠しておくんですが、ロウソクの光があたった小人は魔法にかかって動けなくなります。でも、次に大人がさいころを振る前に、光に触れずにその動けなくなった小人のところに仲間の小人が行けると、その小人はまた呪縛から解放されるのです。小人チームのゴールは、小人全員が一つの木のもとに集まる事。さいころをふる大人のゴールは、小人全員に魔法をかけて動けなくする事。結構時間がかかります。1時間はかかったと思う。結果的にはロウソクを動かした僕の敗けでした。またやりたいけど、一ヶ月先だな。ふう。
 
さあ、あとはワルキューレに集中します。頑張ります。期待していて下さい。

“日本に飛びます” への3件の返信

  1. 先日は素敵なクリスマスeカードをありがとうございました。
    「大泥棒ホッツェンプロッツ」、私も小さい頃大好きでした!
    意識したことがなかったんですが、ドイツのお話だったんですね。
    男の子が魔女に捕まって、お城でひたすらじゃがいもを剥くシーンが、小さい頃はなぜかすごく好きで、そこばっかり何度も読んでいた覚えがあります。
    森の影のゲーム、ろうそくでできた影を使うなんて素敵ですね。日本のゲームもどんどんメカ化/キャラクター化してないで、こういうロマンティックなおもちゃが増えればいいのに〜

  2. 体調くずしてらっしゃったのですね…歌手は身体が楽器ですものね…日本ではどんな事あってもどんな薬使おうとも舞台立つみたいな所ありますね、公演数は一発勝負が多いし実質的にアンダーがお稽古できてないという事もあるのかしらん…!?日本は昨日から冷え込んでますお風邪ひかないよう気をつけてお稽古頑張って下さいね。
    W足湯いいですね?向かいあって本を読み聞かせ?とってもいいです心も身体も暖まりますね。

  3. >あゆみさん
    ホッツェンプロッツ、良いですよね。僕はすごく印象に残っているんです。
    そうそう、じゃがいも剥けないんですよね、魔女が。他の事は何でも魔法で出来るのに。
     
    おもちゃの事は本当に同感です。健登にここまでコンピューターゲームはさせないで来られているのは、環境と努力もありますが、こういう素敵なおもちゃとの出会いが大きいです。
     
    >キヨミンさん
     
    こんにちは。そうなんです。もう治りましたが、結構大変でした。
    足湯は良いですよ。脳天に汗をかき始めるまでやります。あったまりますよ〜。マスタードの種を轢いたものや、岩塩とかを使うともっと良いですね。

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