ワルキューレ、立ち稽古終了


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今日が二回目の通し稽古でした。これはこの稽古場は撤収で、東京文化会館に場所を移して舞台稽古にはいります。1月の頭からお世話になった西新宿の芸能花伝舎ともお別れであります。もとは小学校だった建物だそうですが、ここの体育館でずっと稽古をしていました。


このプロダクションに参加させてもらえて、本当に良かったと、心から思っています。もちろんヴォータンという役をやらせていただける事は、嬉しいとかいうレベルを超えて僕にとってものすごい重みを持ちますが、それだけじゃなくて、このプロダクションに関われた事が嬉しいです。
一つはやはり指揮の飯守先生が素晴らしいです。先生の指揮ぶりからはもうワーグナーの音楽への愛情がほとばしり出ています。最近ホームページを始められたようなので、興味のある方は見て見て下さいね。
 
そして演出家のジョエル・ローウェルス。彼とは同年代で、またオペラへのスタンスが似ているというか近い感じがして、稽古ではすっかり意気投合してしまいました。
彼のこのワルキューレの演出は、今の日本にはタイムリーなんじゃないかな、と思います。ワーグナーの音楽といえばライト・モティーフ(示導動機)ですが、ジョエルは視覚的な「ライト・モティーフ」を多用して、この複雑な音楽や物語の意図を一つ一つほぐすように示して行きます。動作のパターンみたいなものですが、これは必ずしもお客様に意識されるとは思いませんが、こういうものが潜在意識に働いて理解を助ける部分はあるのではないかと思います。
僕もそれで、自分の所作の中にいくつかパターン化して繰り返すところを作りました。だれにも言ってませんけどね。でもこの手法は研修所修了公演の「ドン・ジョヴァンニ」でも使ったかなぁ。ある意味では。
 

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今日の稽古は、衣装つきで行いました。僕にとって重要なのはアイパッチ。これが歌い手としての部分ではかなり演奏の邪魔になる可能性があるので、舞台スタッフの皆さんにお願いして、結構前からいろいろためさせていただいていました。この写真のものもすでに4パターン目かな。でもまた替わるみたい。ジョエルには気に入らなかったみたいで・・・。砕けるノートゥングの細工も大変だし、クリエイションの皆さん、ご苦労様です・・・。
今回の舞台スタッフはアート・クリエイションの皆さんで、舞台監督は小栗哲家さん、久しぶりにご一緒するのでとても楽しみにしていました。ご存知の方も多いと思いますけど、今をときめく俳優の小栗旬さんのお父様でもあります。
 
さあ、後はオケ合わせが終われば舞台稽古です。がんばりますぞ。

“ワルキューレ、立ち稽古終了” への5件の返信

  1. ご無沙汰しております。
    23日、今週の土曜日に伺います。
    心より楽しみにしております♪

  2. >姉御さん
     
    お久しぶりです!お元気でしたか。
    はい。頑張ります。
     
    >一静庵さん
     
    はい。ありがとうございます。
    23日はかなり良く売れているようですね。20日が平日な上に18時開始ですからね・・・。結構きついみたいです。
     
     
    演出はいいですよ〜。充実した稽古を重ねています。本番が本当に楽しみです。今日はこれからBO(舞台オーケストラ稽古)です。いってきまーす。

  3. アイバッチ
    昨年のNHK大河ドラマ「風林火山」では山本勘助の眼帯で苦労しました。全部で20種類はあったでしょうか。特に立ち回りのシーンは危険なので透けているものを使いました。小森さんの苦労が良くわかります。
    土曜日に行きます。

  4. >dra-kさん
    すいません!お返事がすごく遅くなりました。少し前のエントリだったので失念しておりました・・・。申し訳ありません。
     
    見ていただいたと思いますが、アイパッチはあんな感じで、結果的に大変快適でした。スタッフには苦労をかけてしまいましたが・・・。
    実はあれ、演出家自身が作ったんですよ。

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