リゴレットの稽古もイースターの連休を終えて本格的になってきました。
昨日と今日は2幕のリゴレットのアリアとジルダとの二重唱に取りかかりました。
ドイツ語での上演だし、ドイツ人の演出家だし、かなりいわゆる「イタリアオペラ」からは遠い感じの公演になりそうです。
といっても音楽的に面白くないものというわけではなく、指揮者のオスカンプさんはオランダ人ですが国際的に活躍している人でイタリアオペラの伝統は熟知しています。
ただ、良くも悪くもドイツの演出家主導型の今のオペラ界の雰囲気もあるし、このオスカンプさんはGMD(音楽総監督)のポストの候補者であり、いわば試されて...
劇場の建物
ベルリン滞在を終えて
今はベルリンからライプツィヒへ向かうICE(ドイツの新幹線)の中です。今回のベルリン4日間の滞在は本当に中身が濃かった。 医者を3件回って、肩の診断をしてもらいました。そのうちの1件はベルリンに以前住んでいたときによく行った、かかりつけというか、近所の女医さんで、いつもとても親身になって診察してくれるので、まずここに相談して、他の整形外科を紹介してもらいました。ゲラの整形外科と、この女医さんの紹介で行った病院の整形外科のお医者さんは2人とも「手術はしない方がいい」という診断で、多数決で・・・まぁ多数決ってわけでもないけど結構そういう感じでもある・・・手術はしないことにしました。切...
オープニング・ガラの稽古
今日は、シーズン開幕のオープニング・ガラコンサートの練習がありました。
僕は「リゴレット」のアリア「悪魔め鬼め」と「セヴィリアの理髪師」のフィガロのアリアを歌うことになっています。が、このセヴィリアのアリアは、何とバリトン4人で歌うのです。かわるがわるにね。まぁ音楽ギャグですね。マティアス・ヴィンターというバリトンがプログラミングと司会を兼ねているのですが、彼の発案だとのこと。おまけにドイツ語ですから、ちょっと僕は大変・・・。
でも今日あった練習はこっちのフィガロのアリアでなく、リゴレットのアリアを、イングリッシュ・ホルンとチェロと合わせる練習でした。指揮者と...
劇場に足を踏み入れた
今日初めて、ゲラの劇場の中に入りました。
なるほど小振りな劇場ではありますが(客席数は600席ほど)、舞台空間は広い。特に奥行きが。僕は文化庁の芸術家在外派遣研修員の時に、研修テーマを「ヨーロッパのホールの音響と発声・発語技術」というふうに設定しました。日本でもオペラがちゃんと出来る奥行きの深いホールが増えてきましたからね。そこで、今までの日本で普通だった歌舞伎の影響を受けている横長の舞台でのつもりで歌っていると、違ってきてしまうのです。何がって、例えば、言葉の発音をしっかりしないと広い横と奥の空間に響きが飲まれてしまったり、だからといって発音ばかりしっかりしていると声の共...
シーズン開幕
今日はシーズン開幕の日でした。
といっても、今日から公演があるのではなく、要するに昨日で劇場の夏休みが終わって、今日から活動を始めるわけです。Geraの劇場は5年前にAltenburgの劇場と合併されました。
・・・とここでお断りを一つ。
ドイツの地名などの固有名詞をどう書くかなのですが。アルファベットで書くとなんだかドイツかぶれみたいに見えるかも知れませんが(まぁかぶれてるんですが)、カタカナに直すのが難しかったりする場合があるのです。実際このホームページのタイトルも「チューリンゲン」にするのか「テューリンゲン」にするのかが問題になりました。発音がドイ...
ラインスベルク音楽祭へ
何とか荷物をまとめて、友人達にまた山積みにしてもらって、ラインスベルクに向かいました。
その切符を買うついでに、ベルリンからゲラまで、トランク3つ(多分80kgくらいに増えてる)をドイツ鉄道のサービスで運んでもらう予約をしました。
ベルリンのツォー駅の長距離切符売り場はあいもかわらず大混雑しています。僕は切符を買うだけでなく、引き取りの日時や住所、配達の住所など、色々はなす事があったので当然時間がかかります。そうしたら列に並んでいたドイツ人の老人が、カツカツとこっちに歩いてきて「いったいあなたはそうやって時間をかけて我々を待たせることに誇りを感じている...