・・・もう大変

あと5日で日本に飛びます。それはいいんだけど、体調も崩してしまって、結構つらいところです。メールのお返事も滞っております。すいませーん。言い訳がわりの日記でござんす。

5月31日の「ナブッコ」も「不調」のアナウンス付きで歌いました。前日の昼まで何ともなかったのに、夜から朝にかけて急に気管がひゅーひゅー言い出して、当日朝はもう気管がかゆくてかゆくて。歌手というのは本番中に咳が出たらもうそれでおしまいですから、一応演習助手にもすぐ電話して相談して、一応ピンチヒッターを他から呼ぶ可能性も探ったんだけど、急すぎてだめ。もう「体調が不完全」というアナウンスをしてもらって歌うと...

“・・・もう大変” の続きを読む

クレズニックの主張

一昨日の「第六の時」アルテンブルクでのプレミエに際して、クレズニックの発言がDPA(ドイツ通信社)とのインタビューという形で新聞に出ていました。

これは今世間を騒がせているニュースの一つ、アメリカ兵のイラクの収容所での虐待問題に関することです。
ちょうど、時期を同じくしてアルテンブルクでプレミエを迎えたこの「第六の時」は、題材がまさに「拷問」なのです。カフカの「ある流刑地の話」という短編が原作ですが、これは、その流刑地で、拷問マシンに取り憑かれた将校の話なのですね。そして、タイトルの「第六の時」というのは、長い時間をかけて行われるこの拷問が始まって6時間経った...

“クレズニックの主張” の続きを読む

「第六の時」アルテンブルクのプレミエ

昨日、ドイツ中のオペラ批評家から絶賛を浴びたこの作品の、アルテンブルクへ場所を移してのプレミエがありました。火を使ったり、普段は上演中に使うものではない防火シャッターを下ろしたり、大きな台を宙づりにしたすぐ下に歌手がつられたりと、いろいろ仕掛けが多い舞台ですが、舞台の上は事故がなく行きました。ところが・・・。

この日は、ゲラのプレミエを振ったGMDフェルツがミュンヘンの仕事へ行っていて、どうしても振れない。作曲家ロートマンは指揮者でもあり、実際ゲラの劇場の常任指揮者のオーディションも受けた人です。通りませんでしたが。
でも、この作品は極端に降るのが難しい作品。...

“「第六の時」アルテンブルクのプレミエ” の続きを読む

スカート

スカートってね、女の人がはく、あれじゃありません。カードゲームです。ドイツとフランスで主に広まっているようですが、ちょっと事情があって、このゲームのカードを今日買ってきました。

というのは、僕が7月に東京で歌う「インテルメッツォ」というオペラに、このスカートをやるシーンがあるのです。この「インテルメッツォ」を作曲した、僕が最も敬愛するオペラ作曲家であるところのR.シュトラウスは、このスカートにかなりのめり込んでいたようです。
指揮者としても活躍していたR.シュトラウスが、早く公演後に仲間とスカートをしたいが為に、速いテンポで指揮して公演を予定よりも早く終わらせ...

“スカート” の続きを読む

「フィガロの結婚」ゲラでのプレミエ

日記を書こう書こうと思いながら、どんどん時間が過ぎていって、ここのところ全く更新できませんでした。そうこうしているうちに、「フィガロの結婚」の、ゲラに場所を移してのプレミエが終了。7日の金曜日でした。
アルテンブルクでプレミエを迎えた「フィガロの結婚」が、ゲラに移動してきたのですが、こんなにすぐにもう一つの劇場に場所を移すのはちょっと珍しいことです。マーケティング的な意味合いからこうなったと想像していますが。

ゲラでの「フィガロの結婚」プレミエ。大好評のうちに終えました。お客さんも満員で、盛り上がりました。笑いに関してはアルテンブルクのお客さんより少し反応が地...

“「フィガロの結婚」ゲラでのプレミエ” の続きを読む

ランチ!

おとといの日記にも書いた、マットゥスさん。3日間あるコンサートの2日目の昼は時間があるとのことで、ランチをご一緒させてもらいました。うちの嫁さんも一緒。コンサート当日からマットゥス夫人もゲラにいらしたので、夫人に健登の顔を見せたいところでしたが、幼稚園に行っているので無理。

マットゥス夫人はご自身も元歌手で、いまは作曲家でありラインスベルク音楽祭の主催者であるご主人のサポートをされています。ラインスベルク音楽祭が毎年送り出している新人歌手たちのその後のことを気にかけてくださり、僕のゲラの本番もたびたび聴きに来てくださっています。

昨日のコンサートはゲネ...

“ランチ!” の続きを読む

マットゥスさんと再会

映画化されたことでも知られている、ミヒャエル・エンデの小説「終わりのない物語」(映画のタイトルはネバー・エンディング・ストーリー)のオペラ版が登場しました。

ここゲラから70kmくらいのヴァイマール市で初演されて、大成功を納めたようです。作曲は、僕も親しくさせていただいているジークフリート・マットゥス氏。いままでも数々のオペラを含む作品を発表し、どれもが高い評価を得ているすばらしい作曲家であり、誰もが知る音楽界の重鎮です。
写真はそのヴァイマールのオペラハウスのHPから。

マットゥス氏は、ベルリン郊外のラインスベルク城で毎年夏に行われる、若きオペ...

“マットゥスさんと再会” の続きを読む

ゲラも春

今日は日曜日。本番もないので、午前中は健登とお出かけ。

すぐ隣のキュッヘンガルテンという公園にあるオランジェリーで、午前中にブラス4重奏の演奏会があるというので、最近トロンボーンが大好きな健登は大変興味を持ち、行ってみることにしました。

・・・このオランジェリーというのは、辞書で引くと、17〜18世紀の庭園でのオレンジなどの栽培のための温室というのが本来の機能な様です。いわゆる「お城」の一部であることが多くて、ベルリン近郊ポツダムのサンスーシー城では、わりと温室っぽい建物だったような気もしますが(もうかなり昔に行ったのではっきり覚えていない)、ゲラのこ...

“ゲラも春” の続きを読む

誕生パーティー

健登4歳の誕生日が近づいてきました。

健登の誕生パーティーは、僕たちにとって大きなイベントです。1歳と2歳の誕生日の頃は、ほとんどゲラに知り合いがいなくて、日本人の友人を招く程度だったのですが、3歳の誕生日には幼稚園の友達を招いてパーティーをすることができました。
ゲラの知り合いが増えないと、結局健登が遊べるところも増えないし、友達も増えない。僕自身は劇場で同僚はいるけど、最初の頃、個人的なつきあいがある人は結構限られていました。去年くらいから、いろいろな人が僕に声をかけてくれるようになってきたかな。
嫁さんも、音楽教室とか幼稚園で知り合った人とのつきあ...

“誕生パーティー” の続きを読む