ガラコンの批評

劇場に行ってみたら、一昨日のガラコンサートの新聞批評のコピーが貼ってありました。
僕も新聞を買って読んでみましたが、非常に好意的な内容でした。ちょっと直訳っぽいんですけど訳してみると、「日本人のバリトン、Teruhiko Komoriがリゴレットのアリアでしたようにゲラの聴衆の心を奪った者はかつていなかった」という感じでした。2日ともコンサートの後にレセプションがあったのですが、ずいぶん色々な人に話しかけられました。熱心なファンの人はやはりこういうガラコンサートには必ず来ているわけですね。

劇場の衣装の人に相談したら、シャツの洗濯はやってくれるそうです。よかっ...

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アルテンブルクでもう一度ガラコン

今日はアルテンブルクでもう一度ガラコンサート。

アルテンブルクの劇場は5年前に改装してあるのでとてもきれい。サイズはゲラより少し小さいですが。音響はアルテンブルクの方が良かったなぁ。

でも客の反応はゲラのほうがいいかなぁと思っていたら、休憩中に司会のマティアスが言うには・・・

5年前に合併されたのはお話ししたと思いますが、それ以前にゲラにいた歌手とアルテンブルクにいた歌手が、ひとつのチームになったわけですね。それで、今回インテンダント、オペラディレクターなど首脳が全員変わった。こういうときはだいたいそうなることが多いのですが、首脳が違えば...

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ガラ・コン当日

今日はシーズン開幕のガラコンサートです!

ここの専属歌手のマティアス・ヴィンターがプログラミングと司会を担当して、色々と工夫を凝らしたプログラムです。僕はアリアを2曲、というか1曲と4分の1歌うのですが、それ以外にインタビューを受け、ギャグまでやらにゃいかんのです。これは歌うよりずっと緊張するな。そのギャグってのは、ドイツの銀行のコマーシャルをパロディにしたものらしいのですが、半年日本にいた僕はそのコマーシャル自体を見ていないので・・・。話を聞いたあとはテレビでそのコマーシャルを見ようと努力したのですが、コマーシャルはいつどのチャンネルで見られるのか分かりませんもん...

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オープニング・ガラの稽古

今日は、シーズン開幕のオープニング・ガラコンサートの練習がありました。
僕は「リゴレット」のアリア「悪魔め鬼め」と「セヴィリアの理髪師」のフィガロのアリアを歌うことになっています。が、このセヴィリアのアリアは、何とバリトン4人で歌うのです。かわるがわるにね。まぁ音楽ギャグですね。マティアス・ヴィンターというバリトンがプログラミングと司会を兼ねているのですが、彼の発案だとのこと。おまけにドイツ語ですから、ちょっと僕は大変・・・。

でも今日あった練習はこっちのフィガロのアリアでなく、リゴレットのアリアを、イングリッシュ・ホルンとチェロと合わせる練習でした。指揮者と...

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劇場に足を踏み入れた

今日初めて、ゲラの劇場の中に入りました。
なるほど小振りな劇場ではありますが(客席数は600席ほど)、舞台空間は広い。特に奥行きが。僕は文化庁の芸術家在外派遣研修員の時に、研修テーマを「ヨーロッパのホールの音響と発声・発語技術」というふうに設定しました。日本でもオペラがちゃんと出来る奥行きの深いホールが増えてきましたからね。そこで、今までの日本で普通だった歌舞伎の影響を受けている横長の舞台でのつもりで歌っていると、違ってきてしまうのです。何がって、例えば、言葉の発音をしっかりしないと広い横と奥の空間に響きが飲まれてしまったり、だからといって発音ばかりしっかりしていると声の共...

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シーズン開幕

今日はシーズン開幕の日でした。
といっても、今日から公演があるのではなく、要するに昨日で劇場の夏休みが終わって、今日から活動を始めるわけです。Geraの劇場は5年前にAltenburgの劇場と合併されました。

・・・とここでお断りを一つ。
ドイツの地名などの固有名詞をどう書くかなのですが。アルファベットで書くとなんだかドイツかぶれみたいに見えるかも知れませんが(まぁかぶれてるんですが)、カタカナに直すのが難しかったりする場合があるのです。実際このホームページのタイトルも「チューリンゲン」にするのか「テューリンゲン」にするのかが問題になりました。発音がドイ...

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家探しに着手

今日は、ゲラに来て最初の日曜日。とても良い天気です。昨日の新聞購入で、本格的な家探しが始まったのですが、今日は最初の「Besichtigung」つまり下見です。新聞の広告の中で「贅沢な風呂」という記述があったので、非常に楽しみにして出かけました。風呂場がきれいかどうかって、結構大事だと思うのです。結果的には「おしい!」という感じでした。場所も閑静な住宅街だし、スーパーマーケットも近くにあるし、きれいだし、まぁ家賃がゲラとしては少し高めですが。といっても73平方mで680DM・・・3万7千円くらいですか。東京の家賃から比べれば夢のようですが、まぁお金を節約しなくてはいけない身の上で...

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色々事務手続き

さぁ今日から色々片づけることがあるぞ。

滞在許可の書き換え、劇場の事務所での手続き、家探し、ゲラの町を把握して買い物、などなど。

まずは劇場の事務所へ。東京から電話で話したペンドルフさんは思ったより若い女性だった。電話の声とイメージが違うことが多いなぁ。色々と親切に教えてもらって、住居の斡旋も図々しくお願いして、今度は外人局へ。

外人局で、ビザを滞在許可に書き換えてもらって、やっと国外に出られる身分になりました。日本のドイツ大使館で発行する入国許可は文字通り一度入国するためだけのもので、出国すると無効になってしまうのです。滞在許可に替えて...

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G. Bizet “Carmen” Escamillo

友人としてまた人生の先輩としてつきあいは長くなってきたのに、ちっとも共演の機会がなかった指揮者の金井誠氏と初めてオペラで共演できました。演出はオルフェオで新国立劇場にデビューを飾ったばかりの岩田達宗氏。初日のカルメンが文化庁オペラ研修所の同期生で、「同じ釜の飯を食った」腰越満美さん。

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ゲラ入り

ついに新天地、ゲラに到着。
去年の11月のオーディション以来です。テューリンゲンののんびりした雰囲気はやはり良いなぁ。前に来たのはもう雪が降っている頃だったからずいぶん雰囲気が違います。やはりドイツは夏が良いですねぇ。劇場は中央駅から2分くらいのところ。切手収集が趣味の門番のおじさんに劇場の寮の場所を教わり、えっちらおっちら行きますと、部屋が狭い。

もうちょっと広いかと思っていたのに。まぁ仕方ないですね。早く良い家を見つけなくちゃ。...

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