オペラ「コジマ」のプレミエを終えて

久しぶりの現代音楽、しかも委嘱初演でした。大変でしたが、得るものは本当に大きかった。
ずっと日記も書けませんでした。終わってからやっと劇場の仕事が落ち着いたので、たまっていた別の仕事に取りかからなければいけなかったこともありますが、すこし気が抜けてしまった感じです。
この作品のことは、ちょっときちんと書きたいので、ざっと日記で通り過ぎるだけになるのは残念と思い、時間を取ってエッセイとして書くことにしました。
批評も多く出ましたが、これは改めてご紹介することにします。

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ゲラの劇場 再オープン

昨日、「トスカ」のプレミエをもって、ゲラ市立劇場が2005年からの改修工事を終えて、リニューアル・オープンをしました。「トスカ」の公演は、27日にオープンするゲラとロンネブルクにおけるBUGA(連邦庭園見本市)の関係者や政治家、劇場関係者、批評家など、多くの招待客を招いて行われ、一般売りのチケットはなかったようです。(これについては結構苦情を聞いた)
公演は大成功で、文化予算の削減とかいろいろあるけど、新しい劇場の未来も明るいように思いました。

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明日は「トスカ」ゲラでのプレミエ

ついに、ゲラの劇場の改修工事が終わり、明日は「トスカ」のプレミエでリニューアル・オープンとなります。いやぁ、長かったなぁ。2年弱の工事期間を経てやっとまた、ゲラのテアター・ザール(オペラ用ホール)で本番を迎えることになります。
昨日は、そのためのゲネプロで、工事関係者を招いての、ほとんど「本番」で、満員の客席は熱気むんむんでした。改修工事に関わった皆さんがお客さんですから、格別の思い入れもあったと思います。

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40歳になりまして

お祝いの言葉を下さった皆さん、ありがとうございました。お陰様で、何とか無事に・・・という言い方は変なんですけど、今の僕には結構ナチュラル・・・40歳になりました。
というのも、ここ数年、40代に入ることをかなり意識して生活してきたので、ここ数ヶ月などは、もうすっかり40代のつもりなのによく考えたらまだ39歳で、「いい加減にさっさと40歳になれよな・・・」と自分につっこむような感じでして・・・。まぁ年度の最後のぎりぎりに生まれた早生まれであることも、この状況には関係していると思いますが。あと3日遅ければ次の学年だもんね。
で、やっと40歳になったぁ、という感じであります。

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リーダー・アーベント、おもちゃの解体

Erfurt近郊のZella-Mehlis市での歌曲の夕べ、無事終了しました。二つのトスカの本番の間に入ることになってしまったこの歌曲の夕べ、楽じゃなかったですが、やっぱりやって良かった。
やってみて思うのは、僕はやっぱりドイツ・リートが大好きだと言うことですね。本当にすごく好きなんだなぁ。オペラももちろん好きだけど、どっちか一つを選べ!と言われたら、リートをとっちゃうかもしれない、と思ったりもします。

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トスカの本番 3回目 思わぬ出会い

いやいや、大変でした。前の日記で「何とかなるでしょう」なんて書いていましたが、ちょっと楽観的すぎたか・・・。最終的にはあちこち移動した炎症は、喉頭の下の部分の輪状軟骨あたりの炎症だけになり、分泌物がからむと問題だという事はあるけれど、まぁ大丈夫だと思っていたのです。
それでも不調であることは劇場にはもちろん伝えてありました。ただ、堂守のベルンハルトも病気で突然ゲストを呼ぶことになったと当日の朝に聞き、彼のことで公演開始前にアナウンスがあるだろうと思ったので、出来れば二件のアナウンスは避けるべきだろうと思い、僕の調子に関しては、とりあえず客席へのアナウンスなしではじめました。

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Scarpia -Tosca-

久しぶりのエッセイです。何年かぶりじゃないだろうか・・・なんだか書くのも緊張しちゃいますが・・・。長い文章になりそうなので、日記でない形で書いてみようと思い立ちました。

このプッチーニのオペラ「トスカ」は言うまでもなく、名作中の名作で、世界中のオペラハウスで繰り返し上演されているヒット作でもあります。と同時に、主役3役はどれをとっても音楽的、また芝居的にも難易度が高く、キャスティングをするのは難しいオペラでもあります。声楽的には3役とも大変ドラマティックで、細い声の歌手では務まりません。逆に言えば「歌手冥利に尽きる役」でもあるわけです。

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コシ・ファン・トゥッテ、多分最終公演

 

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クリスマス第二休日の26日には、モーツァルトのオペラ「コシ・ファン・トゥッテ」の公演がありましたが、おそらくこれが最終公演になるようです。少なくともアルテンブルクではこれが最後、という話は知っていたのですが、ゲラに持ってこないことが決定したようで・・・。好きなオペラなので残念です。この最終公演は、フェランド役のカーステン・ラウが喉頭炎になったこともあり、結構どたばたした公演になりました。

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長い一日

トスカの稽古は進んでおります。僕にとって立ち稽古1日目だった火曜日の朝と夜の稽古で、最後のテ・デウム以外の1幕は全てついてしまった。マティアス・オルダーグ氏は仕事が速いです、ホント。いつもそうなんですけどね。

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写真は衣装のスケッチです。衣装合わせもありましたが、すごくかっこいいです。わーい。
水曜日は、朝にトスカの第二幕、夜はオペレッタ「モスクワ、モスクワ」の本番でした。本番の前にアルテンブルクのメイク工房で、スカルピアのカツラのための型を取りました。カツラの型を取るなんて初めてだ。
で、木曜日はこの間一度歌ったクリスマスコンサートの第二回の本番で、立ち稽古は夜だけの予定でした。ところが・・・。

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クリスマスコンサート本番一回目


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今日はアルテンブルクでの「伝統的クリスマスコンサート」の一度目の本番でした。
土曜日だったし、登紀子と健登も聴きに来ると言うことになって、3人で出かけました。そして、せっかく3人でアルテンブルクにいるのなら、コンサートのあと、クリスマス市にも行ってこようということになり、本番ではありますが、ちょっとピクニック気分。

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